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このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

リヴァイ「愛する君がいない世界で」(リヴァペト)

    • Good
    • 5

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  1. 1 : : 2014/03/10(月) 16:30:00
    初投稿~
    ハンジ→リヴァイ→←ペトラ







    「兵長」

    「私を抱いてくれませんか」

  2. 2 : : 2014/03/10(月) 16:33:09
    い、い、い、いきなりっすか〜!?
  3. 3 : : 2014/03/10(月) 16:37:21

    (こいつ、とち狂ったのか…?)

    「…ペトラ、お前、どうしたんだ」

    「兵長が、好きなんです、」

    (確かにペトラから好意を抱かれていたことには気づいていた)
    (が、今までそれを出さずにいたのに、何故だ)

    「…兵長、私、自分が死ぬ夢を見てしまいました」
    「明日の壁外調査で、見たこともない巨人に踏み潰されてしまいました」
    「………鮮明に頭の中に残っているんです」


  4. 4 : : 2014/03/10(月) 16:48:47

    「……すみません、明日壁外調査だと言うのに…」

    「…いや、いい…」
    (エルヴィンが言っていた、“裏切り者”ってやつの暗示か?)

    「私は……兵士です。そして、女です」
    「兵長は、私を女だからといって蔑んだりはせず、他の兵士と同等の目線で見てくださいました」
    「それは、嬉しくもあり…寂しくもありました」

    「もちろん、オルオやエルド達のように兵長を尊敬しております」
    「………でも、やっぱり、好きなんです…兵長」

    「もちろん、明日生きて帰ってきます」
    「……今日だけ…今日だけ、兵長と夜を過ごしたいんです…」

    「……………………」


  5. 5 : : 2014/03/10(月) 17:11:32


    「……ペトラ、俺が抱いて後悔、しないか?」

    「そんな、するわけありません、ずっと追いかけてきた兵長が私を見てくれるだけで、幸せなんです…」
    「…今日だけは、一人の、女、でいさせてくれませんか…?」ポロポロ

    「…………分かった」
    「…今日の夜、もう一度、俺の部屋に来てくれ」スッ



    (兵長…あなたは、やっぱり、優しい人です)
    (後悔したくない、から、あなたに抱かれたいんです…)
    (明日もちゃんと戻ってきて、お父さんに会いに行ってこよう)
    (お父さんが勝手に決めたお見合いの話し合いもちゃんとしなくちゃ…)


    〇夜〇

    「…っふぅ~」フキフキ

    「ペトラさん、お風呂上がりですか?紅茶、淹れたんですけど、いかがですか?」ニコッ

    「ありがとう、エレン」ニコッ

    「やっぱり、まだペトラさんの様に上手に紅茶淹れることが出来ませんよ~」コポポ…

    「またまた~エレンはお世辞を…」

    「いや、なんか他の人達が淹れたのと違うんですよ!何かが!なんか温かいというか…」

    「おーっす、エレン、ペトラ。お!紅茶のいい臭いがするな…」

    「エルドさんも、いりますか?俺特製の紅茶!」

    「んー…ペトラのが一番だけど、エレンので我慢するかぁ!」

    「エルド、褒めても何もあげないからね?」

    「あ、ペトラさんとエルドさんの分、淹れました」カチャカチャ

    「ありがとう、エレン」

    「後で、リヴァイ兵長に持っていこうと思うんですけど、自室にいますかね…?」

    「……私が持っていこうか?私、兵長にちょっと用事あるし…」



  6. 6 : : 2014/03/10(月) 17:20:08

    「え?いや、大丈夫です…「まあまあ、エレン、ここはペトラに任せようじゃないか」ニヤニヤ
    「ペトラが愛しの兵長に紅茶を届けたいと言っている訳だし」ニヤニヤ

    「ちょっ…!!」

    「ペトラさん!そうなんですか!」

    「……ッ///もう、紅茶渡しに行ってくる…!」タタッ



    「…ペトラさん、かわいいですね」ホッコリ

    「…ペトラにかまかけたのに、図星みたいだな」

    「てっきり、ペトラさんとオルオさんが付き合ってるかと…」

    「あ…あぁ~オルオの片想いだな、まぁ…時々ペトラと兵長はいい雰囲気だもんな…」

    「ペトラさんは、ほんとに素敵な人ですもんね」

  7. 7 : : 2014/03/10(月) 17:28:41

    コンコン
    「兵長、ペトラです…」

    「……入れ」
    ギイィ…
    「失礼します、紅茶、持ってきました」

    「……!…あぁ…助かる、そこに置いてくれ」

    「はい…」コトッ

    「………ペトラ、やっぱり、お前どうしたんだ?」
    「…涙流しながら、部屋に入りやがって…」

    「……!…嬉し涙です、兵長とこうしていれるのが幸せなんです…!」

    「……………」

    「……兵長、お願いして、よろしいでしょうか?」

    「………本当に、いいのか?」ギシッ


    「はい」
    「この上無く、私は、幸せです」

  8. 8 : : 2014/03/12(水) 19:47:03
    期待!
  9. 9 : : 2014/03/12(水) 19:53:31
    きたーい!!(^∇^)
  10. 10 : : 2014/03/15(土) 00:03:01
    8<<9<<ありがとうございますー^^




    「…兵長って、やっぱり体すごいですね、腹筋とか……」

    「そんなに、まじまじ見るようなもんじゃねえ…」

    「…す…すみません///」

    「……ペトラ…お前、背中の傷…」

    「…え?……あ、すみません、やっぱり体が傷だらけの女の人って嫌ですよね…」ハハハ…

    (訓練とかのケガで案外体に残る傷つけちゃったんだよなあ…やっぱり、そんな体嫌だよね……)

    「……俺は、綺麗だと思うが?」
    「人類の命を守るために、力を付けるために、付いた傷なら…俺は、いいと思う…」

    「…………!」
    (兵長は、本当に優しい人だ…そんな言葉…ずるいですよ…)

    「…兵長、あなたが私の事を部下以上部下以下でしか見ていないのは、知っております」
    「ましてや、特別な感情を持っているのは…私だけです」
    「今夜だけ…私を兵士から解放させてください」

    「………分かった……」チュッ




    「………へいっ…ちょ………」

    「……………」

    「……好きで…す……」

    「……………」

    「……リヴァ…イ…へいちょ……んっ…」

    「……………」
  11. 11 : : 2014/03/15(土) 00:22:42

    「………へい…ちょ…」
    「……私…いまっ……」
    「すごくっ……しあわ…せで…す」

    「……………」

    (兵長…ずっと黙ったまま…やっぱり幻滅するよね…こんな部下…)

    「……もっ…かいキス…してくれま…せんか…?」

    「……………」チュッ

    「…………」ポロポロ
    「…あれ!?…っ何で涙が…また」ポロポロ

    「…ペトラ」
    「……またなぜ泣く…?」

    「…へいちょ……」ボロボロ
    「…私は、幸福者です…」
    「…こんな我儘聞いてくれてありがとうございます…」


    「私、今度の壁外調査が終わったら…結婚するんです」

    「……………!」

    「シーナに住むほどほど位が高い方…私の愛していない人とです」
    「父が…私がこの前家に帰って、体中の傷を見て、それから、お見合いの話を持ってきました」
    「母はすでに私が8歳の時に亡くなって、父は大変苦労したと、思います」
    「私への手紙に見合いの話を書いた文字、涙で滲んでたんです」
    「……私がリヴァイ兵長に心臓を捧げていることをよく思っていなかったんでしょうね」
    「だから、結婚して父が喜んでくれるのなら、しようと思いました」
    「…私は、兵長が好きだから…」
    「……壁外調査終わったら、特別作戦班を外させてもらえませんか…?」

  12. 12 : : 2014/03/15(土) 00:35:18

    「……そうか」

    (これで、リヴァイ兵長への叶わない想いは消そう…)


    「……認めない…」

    「…………え!?」

    「……ペトラ、お前は俺に心臓を捧げてるんじゃないのか?」

    「…もちろんです…!」

    「…お前、勝手に自分の事ばっかり言ってんじゃねぇよ…」

    「……しかしっ…!」

    「……特別作戦班には、お前、ペトラが必要だ」
    「…それ以上以下の否認の理由があるか…?」

    「…だからっ…!…私が兵長が、好きで…っだから…!」

    「…俺も…
    お前が好きだ、
    と言ったら…?」

    「……、からかわないでください、兵長…」

    「…俺を信用しないのか?」

    「……っ、こればかりは…兵長でも…信じません」

    「……………」
    「……ペトラ…好きだ」
    「…俺の女に…なってくれないか」

  13. 13 : : 2014/03/15(土) 00:42:01

    「……兵長、そんな…嘘ですよね?」

    「好きでもねぇ女を…抱くか?」

    「…そんな素振り…」

    「…俺は…兵士長という面子があるだろ…」

    「……今さっきまでだって…嫌そうに…」

    「…ずっと名前呼ぶの…我慢してたんだが…」

    「………嘘…」ポロッ

    「…お前は気付いちゃいないようだが、…ペトラは、魅力的な、女、だ」
    「…気付けよ…って、また泣いてるのか…?」



  14. 14 : : 2014/03/16(日) 11:52:36
    期待です! 
    素敵すぎて、壁外調査のこと考えると、切なくなってくる…。
  15. 15 : : 2014/03/16(日) 22:41:51
    きやぁぁぁぁぁぁぁ!!
    めっちゃ良いお話ですね(^-^)
  16. 16 : : 2014/03/17(月) 04:03:04
    14<<15<<コメ感謝感激です…


    「…お前、今日よく泣くな…」

    「兵長こそ…今日よく喋ります…」グスッ

    「バカ言え…俺は元々結構喋る…」

    「……あの…へいちょ…私…」

    「見合いの話は断れ…俺がお前を、離さないからな…」

    「…そんな恥ずかしい台詞よく言えますね…///」

    「…ペトラ、お前は、何も心配しなくていい」
    「俺が…お前を守る、特別作戦班全員、協力しあって、だ」
    「勝手に…死にいこうとしてんじゃねぇよ」

    「…はい」

    「…何度も生き残って…俺を…支えろ」

    「…もちろんですッ!」

    「……………」

    「…どうしました?」

    「…ペトラ、お前が愛しい…」ギュッ
    「……お前の、全部、俺に捧げろ」


  17. 17 : : 2014/03/17(月) 16:21:42
    こ、これは…!
    幸せなはずなのにどこか切なさを感じさせるようや描写が素晴らしいですね。
    読んでいて引き込まれてしまいました。
    続きも楽しみにしております☻
  18. 18 : : 2014/03/18(火) 23:47:47
    >>17submarineさんからのコメ(´;ω;`)いつもss読まさせて頂いてます、とても好きです!


    「…………」
    「…それは、恋人としても、いいんですか?」

    「…今さら、そんな風に、煽んじゃねえよ…」
    「……優しくしてやれるか、不安になるだろ…」

    「え…また、するんですか…?///」カァァ

    「…何、寝惚けてるんだ、恋人同士なら、当たり前だろ…」

    「……そんなッ…恥ずかしいです…///」

    「…そんな真っ裸で赤面してる好きな女、抱かねぇ男が…いるか…?」ギュ

    (嘘…みたいだ……)

    「…俺は無性に…腹が立っている…」
    「…ペトラが、俺に相談を始めっからしていれば、そんなクソ男の話なんて聞かなくて、よかったのな」

    「……兵長、嫉妬…してくれてますか…?」

    「…なんで笑ってんだ……」
    「……笑った罰だ」
    「…お前には、やっぱり躾が必要だな…」

    「………へ?」

    「………ギリギリまで寝かさないからな…覚悟、しとけ…」






  19. 19 : : 2014/03/19(水) 00:07:39


    チュンチュン…

    (……ん…もう朝か…)モゾモゾ

    「……………」スースー

    (へへへへへ兵長が、隣に!……夢じゃなかったんだ…)
    (あれも、これも、本当に……///)
    (二回目もあんなに兵長、激しく…///)
    (…昨日の全てが嘘みたい…)

    「…兵長…ありがとうございました…」
    「……この夜、私は一生忘れないでしょう…」
    「…貴方のおかげで今日も、生きて帰ろうと思えるのです…」

    「……………」スースー

    「兵長の自由の翼、私も一緒に…支えます」
    「…私一人じゃたいした力ではないのです…」
    「故に組織で行動…貴方に心臓を捧げています」

    「……………」スースー

    「…兵長、貴方は抱え込みです…」
    「……他の人の…心臓…重くありませんか」
    「……たまには…荷を下ろして…笑ってみてください…」
    「…あと……私達が、今日の調査で人類の一歩を踏んだら…一緒に…出掛けたいです…」
    「…高望みはしません…どこか…命への脅威が無い所…二人で過ごせたら……なんて…」

    「……………」スースー

    「…あ、今日の朝御飯当番、私でした!先に行ってますね!」

    「……………」スースー

    「………兵長」


    「…大好きです…」チュッ

    タタタッ

  20. 20 : : 2014/03/19(水) 00:28:00

    ――――――――――
    ――――――――
    ―――


    「……右翼、壊滅的打撃だと!」

    「…一体、何が…」

    「黒の煙弾!…奇行種がすぐそこに!」

    「……お前ら、剣を抜け…」
    「………そいつが現れるのは…一瞬だ…」

    ――――
    ――――――――

    「……エレン…信じて」

    「………ッまた仲間が…」

    「エレン!遅い!早く決めろ…!」

    「…………進みます!!」

    ――――
    ――――――――

    (エルヴィンの野郎…ここまで引っ張ってきたんだ…感謝しろよ)
    「…俺は一旦別行動だ…班の指揮は、エルドに任せる」パシュッ

    「あの巨人を…生け捕りに!?」

    「………調査兵団の力、なめんじゃねーぞ!」

    ――――
    ―――――――
    「…兵長…?…いや、…誰だ!」

    「……………」ザクッ

    「……グンタさん!?」

    「………進め!エレン!」

    (女型は捕獲…したはずじゃ!)
    「……かかってこい!刺し違えてでも倒すから!」

    ――――
    ――――――――

    「その首の筋肉を削げb…!バクンッ

    「「………………!」」

    「あああああああああ!」

    (エルド!そんな!)
    「…回復までまだ1分も経ってない…!」

    「………………」シュウゥゥゥゥ

    「……片目だ、!片目だけ、先して、治した!?」
    「……そんなこと、できる、わけ…!」

    「ペトラ!体勢を直せ!」

    「………そんな、あ、へい…ちょ…」

    「ペトラああああああ!!早くし…


    ベキャ




  21. 21 : : 2014/03/19(水) 03:49:50

    あ、
    踏み潰され、た
    背中の骨と肉が軋む、音がする
    激痛を越、してマヒ、してる

    オルオが、私の名前を、叫んでる
    最期に聴くのが、オルオ、の声だ、なんて、
    へいちょうの声、がよかったな、んて、
    わた、し、ワガマ、マだ、な…

    へいちょ…約束、守れなく、て、ごめ…なさい…

    できたら、へいちょ、うの、中のわ、たしの記憶、を消し、てくれた、ら、うれし、いです…
    あなたの、翼、をすこしでも、軽く、しないと、なんて…
    でも、きっと、貴方、はわた、しを忘れ、ないでく、れ……で、しょ、う…

    そん、な…やさし、い、へい…ちょ…を…
    ずっ…と、…あ…ぃし…てま、、、






    「…………ん…?」
    (誰か俺を、呼んだ声がした気が……気のせいか…?)
    (エルヴィンに言われた通り、ガスと刃の補給を完了した…)
    (…女型捕獲失敗は…だいぶ痛手になるだろうな…)
    (早く、アイツ達の所に向かわねぇと…)パシュ
    (…お前ら…無事でいてくれ…)


  22. 22 : : 2014/03/19(水) 04:07:08


    「ああああああああああああ!」

    「…くっ…!」
    (ペトラ!なんで、お前の死に様なんて見なきゃなんねぇんだよ!)
    (俺、まだ、お前にちゃんと、伝えたい事があったのに!)
    (恥ずかしくて、ずっと素直に言えなかった言葉が……!)

    「………おい」
    「……死ねッ」ガキィイィィン

    (………一矢も報いること出来ねえのかよ…)
    「…なぜだ……刃が通らねぇ…バギャ



    (…みんな、もう…動かない…)
    「……グンタさん…」
    「……エルドさん…」ジワッ
    「…っ…ペトラさん…」ポロッ
    「……オルオさんっ…」ポロポロ


    「……コイツを…」

    「コロス!!!!!」


    ―――――
    「……あの叫び声はエレン…?」パシュッ

    「…ミカサ!?どこに行くんですか!?」

    ―――――
    (…エレンか?…あっちの方だな…)パシュッ
    (なぜ、エレンが巨人化…した…)

  23. 23 : : 2014/03/19(水) 07:37:29
    朝から胸がきゅんとしました…
    ペトラには幸せになってもらいたい…!
    兵長の潔さも男らしくて好ましいです

    続き期待!!
  24. 24 : : 2014/03/19(水) 08:20:42
    期待!
    切ないですー
  25. 25 : : 2014/03/19(水) 21:03:57
    >>23コメありがとうございます(´;ω;`)作品、また期待してます!!
    >>24ありがとうございます^^


    (俺ガ選択ヲ間違エタカラ!ミンナ!死ンダ!)
    (…デモ…!オ前ガ…悪イ!!!)


    ――――
    ―――――――

    (あれは…グンタ…)

    (…エルド…)

    (…オルオ……)

    (ペトラ…ペトラは、どうしたんだ)
    (せめて…ペトラだけでも、)
    (どこだ!ペトラ…!)


    ヒュォォォォォ
    パシュ

    (…………ペトラ…)
    (………――っ)


    ――――
    ―――――――

    バクンッ メキ

    (また…家族…が、)
    「…そんな…エレン…行かないで…!」

    ――――
    ―――――――

    「……あいつには皮膚を硬化する能力がある…適当な距離を取りながら…闘え」

    「…エレンが、あいつの中に…!」
    「…それに…あの巨人は…仲間をたくさん…」

    (うるせぇ…それ以上…言うな)
    「………………返せよ…」ボソ

    「………え?」

    「……何でもねぇ…お前、囮になれ…俺が…あいつ、やってやる…」

    「………はい…」


    「……………」カチャ
    (女型の巨人よ、俺は…お前の中身を出さなけりゃならねぇ…)
    (兵士としての仕事でもあるが…)
    (俺の、エゴ、だろうな)
    (お前は、俺の…大事な班員を殺した)
    (グンタのうなじ削いだのは、気持ちよかったか…?エルドを食いちぎって、満足したか…?オルオを潰して、達成感を得たか…?)
    (そして…ペトラも踏み潰した)
    (あの、白くて、傷だらけの、愛らしくて脆い、背中を踏んで潰した…)
    (あいつは、俺の……唯一愛した女だ…!)

  26. 26 : : 2014/03/19(水) 21:12:45
    ふはあああああ!クッソ滾って身体が熱いです!
    兵長のペトラちゃんへの思いが引き込まれました!
    素敵な作品をありがとう!(*⌒▽⌒*)
  27. 27 : : 2014/03/20(木) 22:32:32
    うぁぁぁ!感動で目がぁぁぁぁ!
  28. 28 : : 2014/03/23(日) 21:44:40
    >>26>>27ありがとうございます!これからも頑張ります!
    リア多忙で遅くなりました…投下します

    ――――
    ―――――――

    「おい!ずらかるぞ!」

    「エレン…!」

    「…多分、生きてる…汚ねぇが…」
    「もうヤツには関わるな…撤退する」
    「作戦の本質を見失うな…」
    「自分の欲求を満たすことの方が大事なのか?」
    「…お前の大切な…友人だろ?」

    「…違う…私は…」

    (…今すぐ…うなじから取り出したい…が、今はそんなこと……許されない役職だな…)
    (くそっ…)

    ――――
    ―――――――

    「仲間を…死んだ仲間を拾いに戻ってはいけないのですか!?」

    「…だめだ」

    「………あなた方には…!心というものが無いのですか!」

    (……くそ…本当に、心、が無かったらこんな思いをしなかったかもな…)


    ――――
    ―――――――

    「あいつ…!巨人を引き連れてきました!」
    「……死体を拾いに行ってきて、かよ!」

    ――――――

    「……巨人がそこまで来ています!」

    「…遺体を捨てろ……」

    ――――――


  29. 29 : : 2014/03/23(日) 22:01:57

    「……うぅっ!」グスッ
    ガタッ ゴロゴロゴロ

    ガタッ ゴロゴロゴロ

    「…うぅ…」
    ガタンッ ゴロゴロゴロ

    (……あれは…ペトラ…!)
    (…あの兵士がしたように…俺も…俺も…ペトラを取りに戻ってはいけないのか…)
    (…人類最強、なんて言われている俺の力は、惚れた女を側に置き続けることも…出来ないのか…)
    (……すまない、ペトラ)
    (俺こそ、あの約束、破いちまったな…)

    ――――――

    「……おぅ…起きたか」

    「………は?」ガタタン

    「エレン!まだ起きてはいけない…安静にして…」

    「…女型は!?」ゴトトン

    「……逃した…」

    「…みんな……一体……作戦は…?」ガタタン

    「……失敗した、今は休んで…」

    ――――――

    「…もう帰還したようだぜ」ボソボソ

    「…朝よりだいぶ少なくねぇか…」ボソボソ

    「…またあいつら、俺達の税の無駄遣いに成功したみたいだな…」ボソボソ

    ―――

    「…どうも!お世話になっております、リヴァイ兵士長!」
    「ペトラの父です!」

  30. 30 : : 2014/03/24(月) 21:42:23
    ヤバイ!
    感動してなみだが、、、
  31. 31 : : 2014/04/01(火) 22:44:21
    >>30ありがとうございますうぅ…

    本当に亀更新ですみません、なるべく、頑張ります…


    「娘に見つかる前に話してぇことが…」タッタッ
    「娘が手紙を寄越してきましてね…腕を見込まれてリヴァイ兵士長に仕えることになったとか」
    「あなたにすべてを捧げるつもりだとか…まあ親の気苦労も知らねぇで惚気ていやがるワケですわ…」ハハハ…


    「………?」チラチラ

    「どうしましたか?分隊長…」

    「…いや、何でもないよ、モブリット…」
    (リヴァイに話してる男性…誰かに…似てるなあ……)

    「その、まあ…父親としてはですなぁ…」
    「まだ、娘は…若いですから…幸せになってほしい…ワケですよ」
    「……さっきから思ってたんですが…」
    「…ペトラの姿が…見当たらんのですが…」

    「……………」
    「……すみ…ません」

    「…!…そんなはず、…人類最強の兵士長に仕えていたにも関わらず…っ!」ハハ…

  32. 32 : : 2014/04/01(火) 23:03:16

    「……すみ…ま…せん」

    「…ペトラ…ペトラは死んだと…言うのですか!?」
    「…そんな…あいつは…まだ、19なのに…」

    「……すみません」

    「…兵士長殿…!あんたがいながらも…!」
    「…あんたは…娘を…っ!」
    「………すみません、言い過ぎました…」

    「…俺が…殺したのも…やはり、同然になるだろう…」
    「……本当に…すみま…バキッ

    「…ペトラ…は、大事なっ!一人娘で!」ハーハー…
    「……あんたは…!あんたは…っ!」
    「………!すみません、…帰って頭…冷やしますわ…」
    「…頬、殴ってしまったことには…申し訳無ぇです…」トボトボ…

    (俺は…ペトラの親御さんに、好かれてないんだったな…)
    (あぁ…俺は…本当にペトラを失った、のか)


    ――――
    ――――――

    コンコン
    「…リヴァイ兵長…入ってもよろしいですか…」

    「……入れ…」

    「失礼します…」ガチャ

    「…何か用か…?エレン…」

    「……いえ、今日は……冷え込むらしいので…紅茶を持ってきました…」カチャカチャ

  33. 33 : : 2014/04/01(火) 23:50:52

    「……そうか、すまない…」

    「……………」カチャカチャ

    「……………」

    「……すみません…でした…」カチャカチャ

    「…なぜ謝る…」
    「……誰も…結果は、分からなかっただろう…?」
    (やめてくれ…)

    「…それでも…俺が…間違えたから、選択を間違えたから…!」カチャカチャ…

    (やめてくれ…それ以上言うな…)

    「…リヴァイ兵長がいたあの時、やっぱり、共に…戦っていれば…って…後悔しても…意味…ないですけど…頭の中…そればっかり巡って…いて」カチャ…

    (……やめろ…)
    「…だから、言っているだろう…誰にも結果は、分からない、と…」

    「……なぜ…調査兵団の誰も!俺を…責めないんですか…っ!」グスッ
    「……俺がいるせいで…多くの仲間が…!エルドさんも…グンタさんも…オルオさんも…ペトラさんも…!死ぬことは、無かったのに!」ボロボロ

    「……お前が泣いて…どうする」
    「…死んだ仲間達は…お前を信じて…自分の命を懸けて…そして、お前を守った…」
    「……泣くのは、俺達兵士の仕事じゃねぇ……死んだ兵士の身内だけで…いいんだ」
    「…あいつらにも、顔向け出来ねえだろ」

    「……俺も…兵長みたいな…強い人間でありたいです…」グズッ

    (俺が…強い…だと?)

    「……まだ、俺は、化物の力を持ってるだけの、人間…兵士です」グスッ
    「…俺、兵長の分まで泣きます…兵長、絶対、泣かないから…」グスン

    (…変な気…遣うんじゃねえよ)

    「…俺、みんなの顔をちゃんと見れるような、兵士に…なります」

    「……そうか…」

    「………あ、紅茶紅茶!せっかく淹れたのに…冷めてしまう前に…どうぞ」ソッ

    「………」ゴクッ
    「………ぬるい…」

    「あー…すみません、淹れ直してきます…」

    「…いや…今はこれでいい…」ゴクッ
    「……そういや…壁外調査前日に、ペトラが持ってきた茶は…エレン…だよな」

    「あ…すみません……前日の夜、多分、俺が淹れたやつです」
    「…やっぱり、ペトラさんが淹れたのが…一番美味しかったですよね…同じ茶葉を使ってるのに…」

    「……確かに、あいつが淹れたのは悪くなかった…」フッ

    「…もう一回…みんなでペトラさんの、あの温かいお茶、飲みたい、というのは…我儘でしょうか…」

    「……どうだか…」
    (ペトラに、いつも茶を頼んでいたな…ちゃんと、美味い、って伝えてやれば、きっとペトラなら、満面の笑みで…驚いた顔で…礼をしてくるんだろうな…)
    (…こんな事、後悔したって………俺もエレンと一緒だな…)
    (……もう、あの温かい茶を飲むことは、…出来ねえし、美味しかったとしか…語れないんだな…)


  34. 34 : : 2014/04/02(水) 01:56:21
    わあ…わあ…
    すごく切なくなりました…
    これぞリヴァペト…

    期待です
    が、季節の変わり目なのでどうかお身体にお気をつけて!
  35. 35 : : 2014/04/02(水) 10:01:18
    切ない、、、、
    涙が、、
    期待です、、
  36. 36 : : 2014/04/04(金) 00:25:42
    >>34カ、カ、カズナさんではないですか!コメ貰えるとは…ありがとうございます…泣
    >>35コメありがとうございます☆


    「俺、部屋に戻ってますね…飲み終わったカップは…」

    「自分で片付けておく、気にするな…」

    「すみません、ありがとうございます、兵長…」バタン

    (あいつも一人で考えたい事があるのだろう)
    (俺も…今日は、早めに寝よう…)

    〔兵士長殿!あなたがいながらも…!娘は…!〕
    (ペトラの親御さん…やっぱり、ペトラを大切に思ってたんだな…)
    (今度…きちんと挨拶しに行こう…)
    (俺が…上司と部下の関係を越えて、あいつが好きだったことを…)
    (…また、殴られてもいいから、ちゃんと伝えに行こう…)
    (……あ…眠てえ…今日は疲れた…もう寝るか…)
    (…ベッド、昨日のペトラの匂いが残ってんな…)
    (…確かに、一人の今日の夜は……冷え込む…)モゾ…




    〔…兵長…〕

    〔…ペトラ!お前、そんなブレードなんて持ってどうした…〕

    〔……兵長が…〕

    〔……なんだ…?〕

    〔…私を守ってくれるって…約束守るって…なのに私は死んだ!!〕

    〔…!〕

    〔……兵長、一緒に…死にましょう…?〕

    〔…おま、ペト…

    〔……愛してましたよ〕ブスッ



    「…………っは!」バッ

    チュンチュン…
    (朝から…悪い夢を見たな……っくそ)


    ――――――

    ガチャ「おはよう、リヴァイ、エレン」

    「…ハンジ分隊長、おはようございます」

    「…………」

    (二人とも…やつれた顔、してるなぁ…そりゃ、班員4人も失くしていたら…な)

    「朝からだけど、早速、本部の方から、連絡だよ」
    「昨日の第57回壁外調査での戦死者で、特別作戦班の、グンタ・シュルツ、オルオ・ボザド、エルド・ジンの遺体は遺族の方へ引き渡される事になった」

    「…………!」

    「……………」

    「唯一、ペトラ・ラルの遺体は無かったから、遺品だけを渡すことになった…とのこと」

    「…ペトラさんだけ、無いんですか」!

    「まぁ…回収は一度されたらしいんだけど、荷馬車の都合で置いていくことになったんだ…」

    「………そんな…」

    「だから…なるべく早く、4人の遺品整理…お願いするよ」

    「……もう、しなきゃいけませんか…」

    「…みんなを記憶の中に残したいのは分かるけど、遺族のみんなが…待ってる」
    「…私達は家族ではない…兵士だから…」

    「……でも、まだ…!」

    「ぐずぐず言ってねえで、早く整理するぞ…」

    「……はい」

  37. 37 : : 2014/04/04(金) 00:51:33

    「…私も4人の遺品整理手伝ってもいい?」

    「……あ?」

    「…いやぁ~だって、リヴァイ班のみんなにはお世話になったからねぇ…」

    「……お前、昨日の報告書は書いてあんのか…」

    「モブリットに頼んどいたよ~」

    「…ちゃっちゃと整理して…モブリットの元に戻れ…」

    「ありがとう、リヴァイ」


    「…なら、俺、ペトラさんの見に行ってきます…」

    「………!」
    (なんでエレンが…!)

    「なら私もエレンについてくかな~」
    「リヴァイは、エルドを頼むよ」

    「………あぁ」
    (また、後でペトラの部屋にいけばいいか…)

    ―――――
    「早速…失礼します…」ガチャ

    「おおおお!やっぱ、女子だねぇペトラの部屋いいにおいするわ…」

    (ペトラさんの匂いだ…)
    (…ペトラさん…遺体も無い、だなんて…)グスッ

    「エレン、」
    「今は、泣かない、後で泣こう?」

    「…そう言ってるハンジ分隊長も、鼻赤いですよ」

    「………整理、しよっか」スン

    「……はい」
    (俺、ペトラさんに頼まれてたんだよなぁ…)



    〔エレン?〕

    〔はい、どうしましたか?〕

    〔もし、万が一だよ、万が一…私が戦って死んじゃったら…遺品整理、エレンにお願いしてもいいかな…?〕

    〔ペトラさ…ん!急に…何を言い出すんですか!もうすぐ壁調査始まるんですよ!?〕

    〔だから、万が一だって…必ず無事に還ってくるよ…〕

    〔……だとしても、俺じゃなくて、リヴァイ兵長とかでいいんじゃ…〕

    〔…エレンがいいの…ほら、兵長だと、仲間の死とかで、もっと眉間に皺寄っちゃうでしょ?〕エヘヘ

    〔…冗談を…ペトラさん…〕

    〔…本当は、長くいた仲間達だからこそ、見られたく無い、とかあるんだぁ…〕
    〔……エレンはいいこだから、頼み事聞いてくれるよね?〕ニヤ

    〔……分かりました、でも絶対一緒に還っていましょうね!〕
    〔でも……ペトラさん、その言い方はズルいですよ…〕ハハ…



    (見られたく無いもの…なんてあるのか…?)
    (それとも、あれは、ただの口実なのか…)
  38. 38 : : 2014/04/04(金) 01:08:49

    ―――――

    「…エルド、入るぞ…」ガチャ
    (エルドの部屋…男の割には…綺麗に片付けられてるな…)

    「…これは…」
    (エルドと…女の写真?)
    (肩組んで笑いあって……そうか、彼女か)
    (エルド、幸せそうな顔だな…)
    (彼女もまだ若そうだ、ペトラと同じくら…)
    (……あいつ、まだ19歳だったっけな)


    (よし、これぐらいあれば十分だろ…)
    (女との写真…エルドの日記と…普段つけていた髪しばる麻縄…)
    (きっと、この写真に写ってる女も……俺の事、憎むんだろうな…)

    ――――――

    「エレン、なんか遺品として良さそうなもの
    見つけれた?」

    「…いえ……全然形として残るようなものがありませんね」
    (見られたく無いもの、って何だ、見つからないぞ…)

    「ペトラ、日記とかつけてたよね…でも、引き出しとかにもないし…」
    「ペトラの下着とかでもいいかな…」

    「…ハンジさん!なに言ってるんですか!」カアァ

    「エレン、そんな真面目に捉えなくても~でも、見たいよねぇ…」ニヤニヤ

    「…おい、クソメガネ、冗談を言う前に、手を動かせ…」ガチャ

    「え~もうリヴァイ、エルドの終わったの~…」

    「…お前らがチンタラやってるからだろ」

    「…リヴァイ兵長…!」
    (やばい、来ちゃった…すいません、ペトラさん…)

  39. 39 : : 2014/04/04(金) 08:40:06
    目が熱くなってきた…
    凄いなあ期待!
  40. 40 : : 2014/04/04(金) 22:36:26
    >>39ありがとうございます!期待に応えれるように頑張ります!


    「リヴァイ兵長…!まだ、早いですって…!」

    「俺が、早く整理を終わらせて、ペトラの部屋の整理を手伝うことに、悪いことでもあんのか…?」

    (ごめんなさい!ペトラさん!)
    「……いえ、ありません…」

    「…リヴァイは、別に手伝わなくても大丈夫だよ…私達二人でちゃんとやるからさ」

    「…そんなに俺が、ペトラの遺品整理をしちゃいけないか…」

    「…別に!」

    「ところで…お前ら、遺品はちゃんと見つけたのか…」

    「……いえ、まだ何も…」

    「あいつの本棚…」

    「はい…?」

    「…ペトラの本棚、きちんと調べたか?…」

    「もちろん!ペトラは、案外読書好きなんだね…沢山の本があってビックリしたよ…」

    「…それもそうだが、本棚の下、だ」
    「そこに、いつも何か置いていたと思うが…」

    「…俺、見てみます…!」
    ガサゴソガサゴソ
    「……これ……箱ですね…」

    「…あぁ…確かその箱をいつも大切に、本棚の下に隠していた…」

    「………」
    (リヴァイ、ペトラの事、よく見てたんだなあ…)

    (これがペトラさんの見られたく無いもの、なのかも…)
    (でも、やっぱり、兵長にも見てもらわないと…ダメだと思います!ペトラさん!)
    「蓋、開けてみますか?」

    「…そうだな、エレン…開けろ」

    「はい…」ギギギ…
  41. 41 : : 2014/04/04(金) 23:07:54

    「…………」ギギギ…
    「…………」ギギギ…

    「…まだか…エレン……」

    「…兵長…蓋が、開きません…」

    「……んな訳…」
    「俺に貸してみろ…」ヒョイ

    「…………」グググ…
    「…確かに…開かねぇな…」

    「リヴァイ兵長でも、開けられないなんて…」
    「一体、何が入ってるんでしょうか…」

    「まあ…見られたく無いから、こうして開けられないようにしたってことだよね」
    「…その箱は、一回、置いておこうよ」

    「……まぁ…確かにそうかもな」
    「…なら、これは後回しだ…俺はオルオの遺品整理をしてくる、お前達はグンタを頼む…」ガチャ

    「了解しました」

    ――――
    ―――――――

    (班員全員の遺品整理があらかた終わった…)
    (こういうのは…無駄な感情を入れると長くなっちまうからな…)
    (エレンは、もう昼過ぎているのに、色々悩んでるようだしな…)
    (……一応、ペトラの箱は俺が…預かることにしたが……あいつは、何を隠しているのだろう…)
    (もう一回…試してみるか…)ググ…

    「リヴァ~イ、みんながいない所で何しようとしたの?」ガチャ

    「…部屋に入る前には、ノックしろと言ったはずだ、クソメガネ…」

    「あははっ…ごめんごめん、……でもさ、もうその箱は…開けなくていいんじゃないの?」
    「きっと、ペトラも…みんなに見られたく無かったんだよ…」

    「……ペトラの遺品、これしか無いかもしれねぇだろ」

    「…でも、その箱の中身を見たいのは、リヴァイの我儘だよね」
    「遺族の為だけじゃなく…自分の為にも…」

    「………てめぇ…何おかしい事言っていやがる…」

    「気付いてないと思った?…リヴァイがペトラを愛してる事……」

    「………いつから…気付いていた…」

    「んーっと…ペトラが調査兵団に入って、あなたの部下になった時からかな」
    「…お互い、相思相愛だったもんね」
    「見てるこっちは、可愛い二人だなあと思っていたよ」

    「………」

    「…二人は、お互いを思うが故に、その想いを取り繕うわないように気を付けていた…」
    「…なのに、こうして私に気付かれている…」
    「答えは簡単だよ」
    「…私だって、リヴァイの事、ずっと見て
    いた」

    「………そうか…」

    「あっはは!……全く、人が好意を伝えてるというのに、反応の小さい人間だなあ…」

    「…俺が、ペトラの事、どう思ってるか知ってそれを言うのか…」

    「だって」
    「ペトラは死んだから」

  42. 42 : : 2014/04/05(土) 01:13:14

    「…………」

    「…事実だろう?君は、愛する人を失ったんだ…」
    「私じゃ……いけない?」ソッ

    「…おい、クソメガネ、どこ触っていやがる」

    「あなたは…強い…」
    「…でも、奥底に秘めた脆さがある…私は…自分なりには、あなたを理解したつもりだよ」
    「あなたの翼を、一緒に支えてもいいでしょう?」

    〔兵長の自由の翼、私も一緒に…支えます〕

    (ペトラ……?…それに…この言葉…)
    (俺の翼はそんなに…重くて…脆いのか…?)
    「……今は、一人にしてくれ…」

    「…分かった、色良い返事、待ってるよ」ニコ
    ガチャ

    (ペトラ……お前は…一体俺のどこが好きだったんだ…)
    (…んなこと、もう分かるわけねぇか…)
    (愛する君はもうこの世界にいないから)


    ―――――――


    〔兵長!兵長!〕

    〔…ペトラ…!〕

    〔私…兵長の事、ずっと好きです〕

    〔………!〕

    〔あなたが私の事を忘れたって構わない…〕

    〔…そんな事、するわけねぇだろ〕

    〔いえ、あなたは…私の事を忘れて下さい…〕
    〔…兵長が私を記憶に残すだけで…〕
    〔……翼が折れてしまうから〕

    〔俺はそんなに、弱いのか…?〕

    〔兵長、あなたは……優しすぎるから…〕ブスッ




    「……………」ムクッ
    チュンチュン…
    (また、ペトラが夢に出てくるとは…)
    (そして、やっぱり、殺されるのか俺は…)
    (……夢の中なら、ペトラに会えるのか…)




  43. 43 : : 2014/04/05(土) 23:37:19

    コンコン
    「おはようございます、リヴァイ兵長」
    「朝飯出来ました」

    「……あぁ、もう少ししたら、向かう」


    「…………」モグモグ

    「…………」モグモグ

    「…少なく…なりましたね」
    「こんな広い古城じゃ、俺と、リヴァイ兵長だけだと、広すぎますね…」

    「……そうだな」

    「…ハンジ分隊長は、俺達は、家族じゃない、兵士だ…と仰っていました」
    「……俺は、皆さんを家族の代わりとして…見ていたのかもしれないです」
    「…こんなにも、胸が…痛い…」

    「……そうか」

    「今日の午後の休暇の時…」
    「…みなさんの亡骸、見に行く為の外出許可を下さい」

    「……ダメだ」

    「何故ですか…」

    「…お前は…あいつらの死をもう一度確認して…どうするつもりだ」

    「……皆さんが、もし火葬されたり埋葬されたら…顔…もう見れないじゃないですか」
    「家族に近かった仲間を忘れないように…じゃ、ダメですか」

    「…ダメだ」
    「……見に行ったら、遺族がどんな気持ちになるか、考えろ…クソガキ…」
    「…お前には、まだそんなもん背負うのは…早すぎんだよ…」
    「…お前は、これから王都に引き渡されねえ方法でも考えとけ…」

    「…………了解しました」

    ――――――

    〔リヴァイへいちょ!〕

    〔ペトラ…〕

    〔リヴァイへいちょ、リヴァイへいちょ〕ガタ

    〔…ペトラ…?〕

    〔リヴァイへいちょリヴァイへいちょリヴァイへいちょリヴァイへいちょ〕ガタタ

    〔…ペトラ…やめろ…〕

    〔リヴァイへいちょリヴァイへいちょリヴァイへいちょリヴァイへいちょリヴァイへいちょリヴァイへいちょリヴァイへいちょリヴァイへいちょリヴァイへいちょ〕ガタガタ
    〔リヴァイへいちょ、あい、してます〕ブスッ

    ―――――――

    〔兵長…〕

    〔……ペトラ…〕

    〔…兵長と巨人のいない世界で生まれてたら…なんていつも思います…〕

    〔……俺達が絶滅させればいい話だろう…〕

    〔…兵長…巨人がいない世界でも…〕
    〔…そばにいさせて下さいますか〕

    〔……考えてみよう…〕

    〔ありがとうございます…!〕ブスッ

    ―――――――

    〔…兵長〕

    〔ペトラ…〕

    〔兵長は悪くないです〕
    〔決して…自分を責めないで下さいね〕

    〔……いや…それでも〕

    〔……いいんですよ、もう…〕ブスッ

    ―――――――

    「……また、夢、か…」
    (ペトラに殺される夢、もう見始めて一週間経ったな…)








  44. 44 : : 2014/04/06(日) 23:51:00
    ヤバイ…涙が止まらなぃ…(T-T)
  45. 45 : : 2014/04/07(月) 00:47:10
    ううう・・・
    これは泣ける

    期待です!!
  46. 46 : : 2014/04/08(火) 02:53:33
    >>44>>45こんな駄作を褒めていただきありがとうございます…ブワワッ




    (リヴァイがいつもと違う)
    (大事な仲間が4人死んだというのに)
    (一番大切なペトラという存在を失ったのに)
    (最近の朝…リヴァイは…少し笑ってるように見える)
    (まぁ、あの人が笑うだなんて事は無いだろうけど…)

    「エレン…」

    「おはようございます、ハンジ分隊長」

    「最近、リヴァイ…変じゃない?」

    「…何ですか、それ…」

    「んー、例えば、エレンに対して、優しくなったり、とか?」ニヤ

    「…それはYESとしか答えないと、後で、削がれる気がしますよ…」ハハ…
    「あんまり、変わった様子はありませんが…」
    「…あ……そういえばこの前」
    「……夜が待ち遠しい…」
    「…って言っていたような…言ってなかったような…」

    「夜が待ち遠しい…?」
    (リヴァイ、夜、女でも買いに行くようになったのか…?)

    「あ、はい…多分、一人でそう呟いていた気がします…」

    「…理由は?」

    「いえ…知りませんし、聞けませんでした…その時の表情が」
    「色んな感情を帯びてるように感じたので…」

    「…そう」
    「二人は夜、早く寝るの?」

    「…俺は片付けが遅いので…リヴァイ兵長の方が先ですかね…」
    「最近、お疲れなのか…前の時より…早く自室に行き、睡眠をとっていますね」

    (……何が待ち遠しいの…リヴァイ…)
    「そう…ありがとう、エレン」

    「いえ!」
    「…そういえば…皆さんの遺体って…」

    「…あ~…もう二日前に家族の元に届けられたよ…」
    「普通なら、引き渡しまで手続きとか色々あって、三週間以上かかるけど」
    「エレンとリヴァイが早く遺品整理をしてくれたおかげもあって、二週間で遺族の元へ渡すことが出来たよ…ありがとう」

    「そう…ですか、もう遺族の元へ引き渡されたんですね…」

    「…会いたい…?」

    「……もちろん、です…」

    「まぁ…あなたたちは…家族に近いようなものだったからね」
    「きっと…リヴァイも、会いたがってるよ」

    ――――――

    〔へーいちょ〕

    〔ペトラか…〕

    〔この前、とても綺麗に夕陽が見える場所を見つけたんです…〕
    〔いつか…一緒に行きませんか〕

    〔そうだな…お前は…どんな場所でも…映えるからな〕

    〔ありがとう、ございます…〕ブスッ

    ――――――

    チュンチュン
    「…………」
    (いっそこのまま…目が覚めなくて、あいつの近くに入れたら……)
    (いや…ペトラに殺されても)
    (夢で会えるだけで…十分か…)


  47. 47 : : 2014/04/08(火) 04:11:34
    へいちょーぉぉおおおぉおぉぉおぁぁあぉおぉぁぉ
  48. 48 : : 2014/04/12(土) 11:49:02
    >>47コメありがとうございます!

    やっとテスト終わりました!亀更新ですいません!投下します…


    コンコン
    「失礼するよ~」ガチャ

    「ちゃんと返事を聞いてから開けろ、クソメガネ」

    「ごめんごめん、おはよう、リヴァイ」

    「…全く……こんな朝から何の用だ…」

    「リヴァイ…最近、ペトラに会えてるの?」

    「……んな訳ねぇだろ……あいつは…死んだ」

    「あ、その反応を見ると、夢にでもペトラが出てきてるのかなあ…」

    「……お前は…何でそんな洞察力がある…」

    「…リヴァイの事だけだよぉ~…」

    「お前が言う通り…ペトラが夢に出てくる…毎晩…毎晩…」
    「…しかも…ペトラに殺される夢だ…」
    「今まで、夢なんて、まともに見たこと無かったのに…」

    「………へぇ……」
    「…知ってる?リヴァイ…」

    「何がだ」

    「夢の中で出てくる人間っていうのは、一説によると」
    「夢を見ている人を想ってる…っていうみたいだよ 」
    「えーっと…つまり、ペトラがリヴァイに会いたがってるし、想い続けてるって事なんじゃないのかな」

    「…そうか……」

    「そうだったら、嬉しい?」

    「……まぁ、悪くないな…」

    「リヴァイ……死んだ好きな女の子じゃなくて…」
    「私は出てこない…?私も…リヴァイが好きなんだけど」

    「…俺には、定員は一人で十分だ」

    「それが、この前の返事と…捉えるべきかな?」

    「…好きなようにしろ…」

    「―…あ~あ、やっぱ、ペトラには敵わないや
  49. 49 : : 2014/04/12(土) 12:05:52
    「…私、リヴァイも好きだけど、ペトラも好きだったんだよね」
    「気が利くし、おっぱい大きいし、料理上手だし、何よりも」
    「可愛かった」
    「外見的なものもそうだけど…リヴァイ、貴方の傍にいる時のペトラは、眩しいったらなんの、なんの」ハハハ
    「リヴァイの事を譲る…と言わないけど、ペトラには、リヴァイがお似合いだと思ってたよ」

    「……そうか」

    「あんな可愛かった子、このハンジさんも男だったら、すぐ抱いちゃうなあ…」
    「リヴァイは、凄い大事にしてたもんね、ペトラとの距離感」

    「…可愛かったって過去形にするな…」

    「…もう、会えないのに…どうしてそう想えるの!?」
    「私が…貴方を支えることができるのに…!」

    「…俺は、また会えるって信じてる…」
    「ガラじゃないけどな…」

    「………この、ハンジ分隊長…を選ばなかったことを後悔すればいいわ」ケラケラ

    「…すまないな…ハンジ」

    「……――――」
    「こちらこそ、ごめん」
    「それと…返事ありがとう」ガチャ


    (……ふぁあ~分かってたけど…フラれちゃった…)
    (…リヴァイ…貴方が好きでよかった)
    (叶わなくても、ずっとこの気持ちを抱えたままでいよう)
    (リヴァイがペトラと会えることを信じて待ってるように、私も…)

  50. 50 : : 2014/04/12(土) 12:34:26

    (今、リヴァイ兵長の部屋の近くを通ったけど…)
    (ハンジ分隊長、リヴァイ兵長の事が…)
    (あと…リヴァイ兵長……ペトラさんの事…)


    ―――
    ――――――

    「……以上の事より、アニ・レオンハートが女型の巨人だと推測します…」

    「アルミン…!何を言ってんだよ!」

    「ならば…エレンの王都召還の日に決着を着けよう」

    「エルヴィン団長!」

    「分かった、作戦を考えようか」

    「ハンジ分隊長!」

    「…エレン、落ち着いて…」

    「ミカサ!お前、アニが女型の巨人だと思わないだろ!?」

    「……エレン、僕だって、そう信じたくはない、でも、試さないといけないんだ」

    「…アルミン…」

    (アニ・レオンハートという兵士が…)
    (エレン以外に化物の力を持つ兵士が…104期にいるとはな)
    (足に怪我を負う俺は、作戦に加えられねえのか…)

    ――――――――

    (明日はエレンの王都召還の日…)
    (明日も…早い、寝るか…ペトラ)



    〔兵長〕

    〔ペトラ…〕

    〔明日で、エレンが生きるか死ぬか、決まりますね〕

    〔そうだ…〕
    〔すまない…ペトラ…お前を殺したアニ・レオンハートとかいう化物に、一矢報いることが出来ねえとは…〕

    〔兵長…お忘れですか?〕
    〔私達の班の使命は…エレンに、傷一つ付けないよう、尽くすこと、ですよ〕
    〔…命の限り〕

  51. 51 : : 2014/04/12(土) 12:52:21

    〔………そうだったな…〕フッ

    〔よかった…やっと、兵長の眉間の皺が減りました…〕

    〔なんだ、それは…〕

    〔…気にしないで下さい!〕
    〔兵長…エレンを私達の分まで、守ってきてください〕

    〔…言われずもがな…〕

    〔だから、私達の仇討ちなんて…考えないと約束してください〕

    〔……分かった…でも、女型を目の前にしたら…その約束、守れるか分からないがな…〕

    〔…もう、兵長……!〕
    〔あの………兵長がもしもです、もしもですよ?…死んでしまったら…〕
    〔エレンに夢の中で、会いに行きましょう〕

    〔…お前、エレンが好きなのか?〕

    〔……分かってるくせに、リヴァイ兵長は、ズルいです〕

    〔……お前、今日はいつもより長くいてくれるんだな…〕

    〔バカ言え…私は…元々兵長の傍にいる…〕
    〔……んですよ〕ニコ

    〔…そうだな…これからも…側にいてくれ…〕

    〔………いつまでも、出来るなら、その仰せの通りに……〕ブスッ

    ―――――

    チュンチュン…
    (俺は、ペトラとの約束を果たそう…)
    (そして今日、無事に生きて夢を見ることが出来たら…)
    (この世にいない君へ、結婚を申し込もう)

  52. 52 : : 2014/04/12(土) 14:47:49
    ペトラ大好き!
    期待ですよお~笑
  53. 53 : : 2014/04/12(土) 23:26:40
    >>52期待ありがとうございます~!

    今更だけど…兵長、女々しいかな…
    どうでしょう…うちが書く兵長嫌われてそうで怖いです……


    「あ、兵長…おはようございます」

    「…あぁ」

    「今日、作戦、上手くいきますかね…?」

    「お前自身の首が、体から吹っ飛ぶかもしれねえ」
    「お前が不安になってどうする…」

    「…いえ、不安とか恐怖はありませんが」
    「仲間を殺した仲間を捕まえる…ということに不思議な感じがして…」
    「何が正しいのか…分からないくて…」

    「……………」
    「……勝った方が…正義だろ…」

    「…そう…ですよね」

    「こっちだって…人類の存亡がかかってんだ、しゃんとしろ」

    「はい…」

    「他の奴らの顔が見れる、兵士になりたいんなら…胸を張って戦え」

    「………!」

    「今日も…仲間が、市民が、何人何十人何百人死ぬか分からねえ…」
    「戦え、何を守りたいか考えろ」
    「もう……無駄な、犠牲は増やすな…」ギリリッ

    (ペトラさん達の事…考えてるのですか…?)
    「俺を信じて死んでしまった仲間にも…顔向け出来るように…頑張ります…」
    「…リヴァイ兵長……俺が、勝ったら…」
    「…特別作戦班の皆さんのお墓参り、行ってもいいですか?」

    「………好きにしろ…」

    「ありがとうございます!」ペコッ


  54. 54 : : 2014/04/17(木) 06:35:17
    切ないですね
    期待
  55. 55 : : 2014/05/07(水) 18:05:58
    目から汁が……
    なぜだろう…病気かな…
    期待です…
  56. 56 : : 2014/05/11(日) 18:46:12
    >>54お褒めの言葉ありがとうございます~☆
    >>55病気ではありませんよwありがとうございますww

    一ヶ月ほどたってしまいました、すみません…
    これからまたテスト週間で遅くなりますが頑張って書き切りたいと思います!
    もうそんな長くない…はずです!



    ―――――――

    「…アニがこの話に乗ってくれなかったら…」
    「アニは僕にとって悪い人になるね…」

    「…いいよ、…乗った」

    ――――

    「まったく…傷つくよ」

    「一体、いつからアルミン…あんなは私をそんな目で見るようになったの?」

    ――――

    「私は…戦士に成り損ねた」

    「だから…!つまんねぇって言ってるだろうが!」

    「話してよアニ!僕達はまだ話し合うことができる!」

    「もういい、これ以上は聞いてられない……不毛…」
    「もう一度ズタズタに削いでやる」
    「女型の巨人」

    ――――


    ドォオォオォォォォ

    「何だ…」

    「ナイル…すぐに全兵を派兵しろ」
    「巨人が出現したと考えるべきだ」
    (アニ・レオンハートが、巨人化したのだろう…)

    「な…何を言っている!ここはウォール・シーナだぞ!」
    「巨人なんかが現れるわけない!」

    (俺は戦わないし、戦えない、ペトラと約束したんだ)
    (エレンを…仲間を守るために今日は………)ググッ



     
  57. 57 : : 2014/05/11(日) 19:32:25
    今さらですけど、色々捏造してますw



    ドォオォオォォォォォオ

    (もう一体……あいつ、ちゃんと巨人化できたんだな)
    (お前だけだ…エレン…)
    (俺の代わりに、あいつ達に顔向けしてやってくれ)


    ――――

    (なぁ…アニ…)
    (お前……何のために戦ってんだ)
    (どんな…!大義があって…!)
    (俺の…仲間を……やっと出来た家族みたいな仲間を……)
    (…人を殺せた!)
    「ガァァアアッ!!」

    (もう…皆がいる時間に戻れない…)
    (アニ…!なんでお前は!)
    (俺の愛する人達を奪った!)

    ――――

    「女型が…巨人の姿のまま壁を登るぞ!」

    「まずい!」
    (馬は外に用意してあるけど、平地戦はあまりにも不利だ…)
    (どうすれば…)

    ヒュッ
    「!?」

    ザシュッ

    (あのこが、女型の指を削いだ!?)
    (……エレンがミカサを投げたのか…?)

    ザシュッ

    「アニ…」
    「……落ちて」

    ――――

    (女型が壁際から落ちている…)
    (エレンのクソアマが、指を削いだのか…)
    (あの巨体が落ちる姿…)
    「………滑稽と思っていいだろ…?ペトラ…」

    ――――

    シュウゥウウウウ

    「な………!?」

    ――――――

    「ん……」
    「…アルミン、アニは…どう…なった…?」

    「エレン…」
    「たぶん今は…誰にも分からない…」

    カーン カーン
    …ガキンッ

    「傷一つ…つかねぇ…」
    「…出てこい!……っアニ!アニィ!」


    「アルミン……あの叫んでるやつ…ジャン…か?」

    「……みたいだね、きっと、ジャンにも思うところが色々あるんだよ…」


    「出てこい!」ガン
    「出てきてこの落とし前をつけろ!アニ!」ガシャ

    (アニ・レオンハートは…水晶の中か…)
    (……オルオ…グンタ…エルド……ペトラ…)

    「あの叫んで水晶に傷を入れようとしているのは、ジャン…」

    「……あ?」
    (こいつ、ミカサ・アッカーマン…なぜここに…)

    「彼の友人は立体機動装置が無いまま死んだ…」
    「その立体機動装置を…アニが持っていた…」

    「…ほう」

    「ジャンは…きっと、マルコの仇を…と、思う」
    「…だから、あの時、すいま…せん…けがを」

    「…………」

    「あなたの班員、エレン以外、この前の壁外調査で亡くなった、と聞いた」
    「…ので、報いかった…と思う」
    「…私が、勝手な行動に出て、人類最強のあなたにけがを負わせた」

    「………そうか」
    「今回は…お前の活躍もあって…あの女型の中身を捕まえることができた…」
    「……早く、お前の友人とやらの所に行ってやれ…」

    「…ありがと…ございます」タタッ



  58. 58 : : 2014/05/11(日) 20:23:58

    (俺は…)
    (……旧調査兵団本部に戻るか…)


    ――――――――

    旧調査兵団本部

    (……埃が少しついてるな…きっと他のところもだろう…)
    「お前ら…早急に取りか………」


    「…あいつらは、いないんだったな」
    (一人だと…本当に広いな…)


    〔掃除道具は、あっちにまとめといたぞ~〕

    〔お、サンキューグンタ〕

    〔ペトラ…今日こそ俺は兵長に掃除の弟子として褒め…ガリッ〕

    〔舌…噛んで死ねばよかったのに…ハァ〕


    「台所もこんなに使わないと…廃れるんだな…」
    (あいつ達、いつも丁寧にやってくれてたのか…)
    (……俺は、まともに、紅茶も入れることも出来ねえぞ……)

    〔…兵長!紅茶淹れたんですけどどうですか?〕
    〔…悪くない…って!//ありがとうございます!〕
    〔これからも、兵長がお茶を飲みたくなったら、何なりと私に言ってください!〕


    「…ペトラ……今、俺はお前の淹れたお茶が飲みたい」
    「内地の店で淹れた高いお茶よりも」
    「本部で他の奴等が淹れたお茶よりも」
    「……お前のが欲しい…」
    「…早く……淹れてくれ……ペトラ…」


    (ペトラ……そういえば…遺品の箱…)
    (無理矢理にでも開けよう、あいつの残した物を見たい、生きていた証を…)

    ――――

    ググググ…
    (どうしたら、開くんだ………力ずくで、やるか)
    ガガ…ガシャッ
    パサッ カラーン…
    「―………」
    (開いた…色々落ちたな)スッ

    (何だこの袋………これは……葉?)
    (メモ書きみたいなのが添えられてんな…)パラ


    /紅茶の淹れ方
    …………――
    …………――
    …………――
    これが兵長が一番気に入ってくれたはずの淹れ方と茶葉……だと思いたい!
    ちゃんと美味しいって言ってくれるように
    もっと上手にならなくちゃ!/


    (…死んでも…今の俺に気遣ってくれるのか、ペトラよ…)
    (あとこれは……この紙…)
    「……婚姻届けか?」
    (ペトラの名前と……俺の名前が小さく書いてあるな…)
    (そりゃ…誰にも見られたくないよな、だからあんな本棚の下なんかに隠して)
    (蓋の溝に接着剤まで塗ったんだろうな)
    (……あいつ、こんなかわいい事するとはな…)
    (俺が逆に…プロポーズされたようなもんじゃねえか…)

    (あと……ブレードの一部…?)カチャ
    (それと…父親宛の手紙…)
    (ペトラの父親には…手紙だけ渡しとくか…)


    「…さぁ…そろそろ、寝るか…」
    「ペトラ……」

  59. 59 : : 2014/05/15(木) 17:26:56


    〔兵長〕

    〔ペトラ〕

    〔約束守ってくれてありがとうございます、兵長……〕

    〔ただ、怪我で戦えなかっただけだ〕

    〔…あと、エレンに私達のお墓参り、許したんですね…〕ニコ…

    〔…………〕

    〔兵長、きっとエルドもオルオもグンタも喜んでくれますよ〕

    〔そうか……〕

    〔それと……私のずっと秘密にしていた箱の中身、見ましたよね?〕

    〔…ああ…〕

    〔もう…兵長には見られたくなかったのに…//〕

    〔……なぁ…ペトラ〕

    〔…何ですか?〕

    〔……お前は何だ?〕
    〔毎日こうも、夢に出てくる、なんておかしいだろ…?〕

    〔…きっと、兵長の深層心理での私だと思います〕
    〔兵長の中での……都合のいい私といったところでしょうか…〕

    〔都合のいいお前か……〕
    〔…それは俺はずっといい夢を見続けられるってことだな〕

    〔……………なら、ペトラ〕

    〔……俺と結婚しよう……〕

    〔お前はもうこの世界にいない…〕

    〔だから、俺の中での都合のいいペトラでもいい、側にいてくれ〕

    〔俺の中での都合のいいペトラなら、結婚してくれるだろ…〕


    〔………ごめんなさい〕

  60. 60 : : 2014/05/15(木) 17:44:30

    〔…………は?〕

    〔ごめんなさい、兵長と……結婚できません〕

    〔おい、おかしいだろ、都合よくねえじゃねえか…〕

    〔……ごめんなさい…もう、きっと兵長に会うことは出来ないです〕

    〔何を言ってる……〕

    〔…もう、夢の中で会えるのも最後です…〕

    〔何でだ、俺はお前をずっと、愛してる…〕
    〔その限り、俺は都合のいい夢を、ペトラとの夢を見ることができるんだろ…?〕

    〔もう……いかなきゃ…〕

    〔おいペトラ!〕

    〔……お別れです〕

    〔何で今なんだ!おい…ペトラ!〕

    〔…兵長、さっき、あなたの深層心理と言いましたが…嘘です…〕
    〔…最初の日だけは…兵長が望んだもの…〕
    〔それからはずっと…私です〕

    〔今はそんなこと、何でもいい!側にいてくれと言っただろ…〕

    〔…兵長…本当に大好きでした…愛してました…〕

    〔…ペトラ!理由を説明しろ!〕

    〔……きっと、また側で…あなたの元へ行きます
    〔…絶対……〕
    〔……だから、それまで…さよならです〕ニコッ

    〔ペトラ…!俺を一人にさせん…


    ―――――――
    チュンチュン…


    「……………」
    (もう見れねえなんて…嘘だよな)

  61. 61 : : 2014/05/17(土) 03:22:47
    ↑あ、書いたの私ですすみません




    ――――

    ガチャ
    「やっほ~ハンジさんだよ~」

    「何の用だ、クソメガネ」

    「こんな広い古城一人じゃ寂しいかと思いましてね」
    「エレンはまだ内地の医務室で休養中、あなたがここにすぐ戻っちゃうから知らないんだろうけど」
    「壁の中、巨人だらけ…らしい」

    「………!」

    「…ウォール教の奴等が隠してた事だ…恐ろしいよね」

    「……そうだな」

    「あれ?反応がなんか薄いね」
    「仲間たちの墓参り…行くんでしょ?緊張でもしてるの?」

    「…クソガキから聞いたのか」

    「…うん」
    「エレンが疲れで眠りこける前に嬉しそうに悲しそうに呟いてたよ」
    「〔やっと…皆さんに会いに行ける〕って…」

    「……………」

    「珍しいね、リヴァイが部下の墓参りに行くなんて…」
    「いつも、遺族の事考えて、行ったこと無かったのに」

    「……俺とクソガキなりの、ケジメだと思っとけ」


    ―――――
    コンコン
    「入るぞ…」
    ガチャ

    「…リヴァイ兵長!」

    「…体はどうだ」

    「…仲間が本当にそうだったので…良くはありません」

    「そうか…」

    「…あの…!兵長!」
    「もう、俺、大丈夫です、これから…行きませんか、墓参り…」

    「…今…昼下がりだな」
    「…17時に旧調査兵団本部に来い」

    「……はい!」

    ―――――




  62. 62 : : 2014/05/17(土) 03:43:59

    ―――――――――

    「……兵長…」

    「…なんだ」

    「オルオさんの遺族の方も、エルドさんの遺族の方も、グンタさんの遺族の方も…」
    「…誰も俺達を…責めませんでしたね」

    「…………」

    「…むしろ、ありがとう、と言ってましたね…」
    「兵長の側で戦えて、とか、俺を…守れ…て……死ん…だのは、きっと…」グスッ
    「…悔い……は無いだろう…って」グスッ

    「……いい…家族だな」

    「…はい、皆さんの家族も見れて、墓参りもできて…よかったです」
    「……あと残りはペトラさんの所ですね」
    「…兵長、あのペトラさんの箱…開きましたか…?」

    「…………開いてねえ…」
    「………遺品は本棚の間に挟まっていた、父親への手紙だけを持ってきた……」

    「開かなかったんですか…一体、何を入れてたんでしょうね…」

    「……さあな、本人もやっぱり誰にも見られたくなかったんだろうな」

    「でも…ペトラさんの遺品、一つも見つからなかったので、手紙があってよかったです…」


    「………あの、兵長?」

    「…なんだ」

    「…不束な事を聞きますけど…」


    「ペトラさんの事、今でも好きですか?」

    「………………」
    「………もちろんだ」

    「……分かりました」
    「兵長、俺、用事があるのを思い出しました」
    「…ペ…ペトラさんの所は…兵長一人で行ってきてください」

    「…おい」

    「…俺がいちゃ…兵長の邪魔になりますからね」ニシシ
    「…俺はまた、いつか、行きます」
    「と、いうことで!」タタタッ

    「……………」
    (アイツにしては…気が利くじゃねえか)

    ――――――
    コンコン

    「はい、どちらさんでしょう」

    「…調査兵団の、…リヴァイです」

    「……………!」
    ガチャ…




  63. 63 : : 2014/05/18(日) 14:22:50

    「……リヴァイ兵長殿…」キイィ…
    「……何か用ですかい…?」

    「…今日は…娘さんの…遺品を持ってきました」

    「……上がってください」

    パタン…


    「…ラルさん、これがペトラがあなたに残した遺品です」スッ

    「…手紙…ですね、確かに、あいつの字です…」
    ペリッ

    「……………」

    「……っ……ぅ…」

    「……………」

    「………ぅ…」

    「……………」

    「…あの………リヴァイ兵長殿も、…こいつの手紙を…見ますか」

    「………!……いいんですか…?」

    「…ペトラはあなたの事をいつも、手紙に書き記していました」
    「……とても、素敵な人、だと」

    「……………」

    「……殴ってしまってすみませんでした、…あいつからもらった手紙を読み返して…」
    「…今まで娘は、あなたに守られていたというのに……」
    「……あなたに、読んで、ほしいんです」

    「………有り難く、拝見します」
    カサッ

  64. 64 : : 2014/06/20(金) 23:35:18
    リヴァペト好物です~
    続き期待してますね!
  65. 65 : : 2014/07/12(土) 15:39:54
    期待ー
    リヴァペト大好きです!
  66. 66 : : 2014/07/12(土) 15:41:19
    期待期期待期待期期待期待期待期待期待期待期待期待期待期待期待期待期待期待期待期待期待期待期待期待期待
  67. 67 : : 2014/07/20(日) 23:42:17
    すいません遅くなりました、そろそろ完結したいと思います!

    >>64ありがとうございます、私もリヴァペト大好きです!
    >>65期待ありがとうございます!リヴァペト需要嬉しいです\(^o^)/
    >>66こんな駄作を期待していただきありがとうございます…




    /お父さんへ

    この手紙が誰かに読まれたとき、きっと私は死んでしまったか、巨人を滅ぼして自分の住む家から遠く離れた、綺麗な場所に行ってしまった時だと思う。
    この手紙がお父さんに届いてますように。
    お父さん、
    私を育ててくれてありがとう。
    調査兵団に入りたいって言ったのを必死に反対してくれたの、ありがとう。それとごめんね。
    あんまり会えにいけなくてごめんね。
    我儘な娘でごめんね。
    兵士としての仕事を選んだ我儘と
    兵長に心も捧げた女の我儘を許してください。
    お父さんがもっと安心して暮らせれるような生活に少しでも私は貢献することが出来たかな?

    あなたの娘、ペトラより/


    カサッ
    (……………)

    「あいつらしいです、変なところで気を使う……」

    「………そうですね」

    「……リヴァイ兵長殿、」
    「娘は…人類の役に立って……死ねましたか」


    「勿論です、娘さん…ペトラは人類が生き残るための最大の仲間を守って……」
    「真っ当な死を遂げました」

    「……………」
    「…そうですか、よかったです」

    「……ラルさん」

    「………はい」

    「娘さんを、ペトラさんを…俺にください」


  68. 68 : : 2014/07/20(日) 23:53:30


    「…………」


    「………駄目です、兵長殿」
    「…あなたに娘をやることは出来ない」

    「………」

    「……娘は、死んでいる……交わることは無いんですよ」
    「…生きているあなたは…ちゃんとした伴侶を見つけるべきだ」

    「………」

    「……兵長殿、あなたも、ペトラも報われない、もう……」

    「…ラルさん…あなたの許しが貰えるだけでいい…」

    「リヴァイ兵長殿」
    「…あなたがそのペトラへのプロポーズを少しでも早く言っていれば」
    「…あいつは…生きていたのかもしれねぇです」
    「今更何を言っても変わりませんが……」

    「……すみません」

    「…いや!責めるつもりじゃねぇです!」

    「……ラルさん…俺はずっと娘さんを愛しています」
    (これは断言できる)
    「…きっとこれからも変わらない」
    「ペトラといると、いつもの殺伐とした空気が綻ぶような、感じがした」
    「ペトラと結婚できたら…俺とペトラとラルさんと…子供で過ごすのかもな…なんて」
    「あいつが死んでから…ずっと考えてました」
  69. 69 : : 2014/07/21(月) 00:13:19

    「……自分でもクソみたいな考えをしていると思う」
    「…だが、この戦い全てが終わったら」
    「あいつを迎えに行こうと思う」

    「……ペトラの亡骸を拾いに行くのかい?」

    「はい…」
    「………」フッ
    「なんて無意味な事を……」
    「……参りましたよ、リヴァイ兵長殿」
    「…あいつはこんなに愛されて幸せでしょうね」
    「正直、あなたの事は嫌いでした」

    (……………)

    「娘が自ら命の危険に臨もうとするんですよ、あなたに憧れて…」
    「これまで懸命に育てたのに…父親として何とも、もどかしかった」
    「手紙も…あなたの事ばかり」
    「…久しぶりに会いに来ても、あなたの事ばかり」
    「…私は人類最強に嫉妬していたようです」

    「………ラルさん…」

    「でもお互いこんなに相思相愛だったなんてなぁ」ハハハ…
    「…あいつの一方的な片想いだと思ってましたから」


    「………リヴァイくん、」
    「……もう君の今にペトラはいないけれど…」
    「……来世でも同じことを言うのなら…」

    「不束な娘だが、もらってやってください」


    「心臓にかけて約束します」






  70. 70 : : 2014/07/21(月) 01:21:29







    ――――それから、何年か経って人類は巨人に勝った
    104期にまだ他にも巨人化できたやつもいた
    仲間がどんどん死んでいった
    人間同士で血を流しあったこともあった
    しかし最後、残り一体の巨人を倒したと同時に今までの被害が軽くなったかのように
    人々の顔には嬉しさが溢れていた

    俺の周りの環境も変わっていた
    エレンは、自分は悪魔の一族だから、と、ミカサと共に遠い海の近くで生きているらしい
    エルヴィンは、片腕を失った、そして戦いが終わった今、調査兵団を解体させた
    ハンジは、科学者として生きるらしい、世の中にはまだ分からないものだらけ…らしい
    ペトラの親父さんは、2年前に流行りの病気で亡くなってしまった
    俺は、何時の日にか戦いで負った足の傷で、まともに走れなくなった
    人類最強という称号はどこかに消えて
    背中が軽くなったような気がした―――



    パカラッ パカラッ

    (この辺にきっと…あいつの…)

    パカラッ パカラッ

    (あの日、遺体を捨てろと言った場所…)

    パカラ… パカ…ッ

    「ペトラ……」

    (あの時、荷台から下ろされたペトラの亡骸…)

    「…迎えに…来たぞ、ペトラ」
    「遅くなって、悪いな…」

    (顔は見なくたって分かる、直感でこの布に包まれていたのは、ペトラだと…)

    「……俺もな、そろそろ限界らしい」
    「伝染病には勝てなかったみたいだ」
    「…ハンジが抗体を作ろうと頑張ってるみたいだが…自分の体は自分が一番分かる…」
    「…空を舞えても、巨人を倒せても、病気には敵わないとはな……」

    「なぁ、ペトラ俺の事を許してくれるか」
    「お前を見殺したような男を…」
    「今日まで、一日たりともお前を忘れたことがない」
    「…色んな意味で、だ」
    「…何年ぶりだ」
    「…ようやく、ペトラ、お前に会える」
    「……本当に夢にも何処にも出てこなくなりやがって…」
    「これは…躾直さない…とな…」フラッ
    「覚悟……しと…け……」ドシャッ…





    〔兵長、お帰りなさい!〕ニコッ

    〔リヴァイくん、ご飯が冷めてしまうよ、早くきてくれ〕ハハ

    〔もぅ、お父さん!…ほら、兵長!早く早く!〕

    〔……あぁ…〕フッ




    (少し、長く、心地のいい夢でも見ようか)
    (ペトラ、君がいる次の世界で…)




  71. 71 : : 2014/07/21(月) 01:27:08
    うぅううぅ、終わりです、
    ほんとにすごい下手くそな終わり方ですみませんm(__)m
    駄文で更新遅いとかうち、最悪ですねww

    まだ書き足りない部分があるので
    オマケ?みたいな感じで続きを書きます~

    需要は全然ないと思われます!が!
    頑張って書ききりたいと思います!

    ここまで読んでくださった方、
    コメントをくださった方、
    ありがとうございました~\(^o^)/
  72. 72 : : 2014/07/21(月) 01:47:55


    「…へいちょ?」

    「…ペトラか」

    「……こっちに来るの早くないですか」

    「流行りの病で、だ…」
    「……俺にかける一言目、それか」

    「え、あ!いえ、だって、兵長が来るなんて思ってもいなかったので…」

    「……そうか」

    「…兵長」

    「なんだ」

    「………ずっと会いたかったです」グスッ

    「…俺もだ」

    「……話したいこともたくさんあります」スンッ

    「なら聞くが、それなら夢からそそくさ消えやがった」
    「こっちが結婚しろ、と言っているのに…」

    「あぁあぁぁあ!すみません、あれにはちゃんと理由があります…!」アセアセ

    「…ほぅ…」

    「私は死んでいた…ので…」

    「……生きてる人間を伴侶にしてほしい、と」

    「はい…リヴァイ兵長がそれで幸せなら私は十分だっt…ガシッ
    「…俺の幸せは、お前と共に在ることだ、忘れんな」

    「……うぅ…そんな、キザなこと言わないで下さいよ…//」

    「…そんな事で、俺の前からいなくなったのか…」

    「そんな事って!私には苦渋の決断だったんですよ!」プンプン

    「………なぁ、ペトラ」

    「……はい」

    「俺の事を許さなくてもいい…」
    「…だが、俺はお前の事、好きなままでいいか?

    「……許すも許さないも何も、あなたに全てを捧げていたんですよ」
    「…そして、みんな、あなたの事を信じていましたよ」
    「もう…答えなんて…決まってるじゃないですか」ニコッ

    「…………」ギュッ

    「…へいっ…ちょ//」

    「……お前に久しぶりに触れれた、あったけぇな…」

    「……兵長も、十分温かい人ですよ」ギュ


  73. 73 : : 2014/07/21(月) 12:31:14
    おお・・・もうそろそろ完結ですか・・・
    期待して待ってますね!
  74. 74 : : 2014/07/25(金) 03:21:13
    素晴らしいです。
    何故こんなに涙が出るんでしょうねw
    悲しく、虚しいのに続きが凄く気になるとても良い作品でした。
    また、次作も書くのであれば期待してます(๑و•̀ω•́)و
  75. 75 : : 2014/08/31(日) 00:42:44
    >>73完結完結言って遅くてすみませんwwwありがとうございますm(_ _)m
    >>74キース教官様からなんと嬉しいお言葉…\(^o^)/ありがとうございます…


    「ずっと待ってました」

    「知ってる」

    「なんでですか」

    「お前はそういう人間だからだ」

    「何ですかそれ」フフフ

    「……そういえば、ペトラよ」

    「はい?」

    カサッ
    「……これ、何だ?」

    「……ああ!これですか?」
    「これは、ブレードの刃ですよ~」

    「いや、見れば分かるが」

    「…これは…兵長、あなたのものですよ」

    「………?」

    「…覚えていらっしゃらないようですね」
    「…これは、兵長からもらったお守りです」

    「…こんなものが…」

    「……はい!兵長と初めて共闘したときに、使っていた刃です」
    「…貰ったといっても…勝手に拾いました」エヘ

    「…そんなもの、大事にしてたのか」

    「いえいえ!初めてあの時、ちゃんと兵長に…班員と認められたと思ったからですよ」
    「その時からずっと好きでしたもん、兵長のこと…」

    「…………………」

    「…あれ、うち、今、なんか、とても恥ずかしい、こと…////」

    「…お前…死んで何か、大胆になったな…悪くない……」

    「……うわぁああぁ//やめてくださいよ…//」

  76. 76 : : 2014/08/31(日) 00:54:55

    「……なぁ、ペトラ」

    「…はい」

    「……俺は弱かったか?」

    「兵長は…人類最強ですよ?」
    「……でも、とても優しい人です」

    「……そんなこと言うの、お前だけだぞ」

    「…兵長は…背負いすぎでした、馬鹿みたいに背負いすぎです」

    「…おい」

    「……自分の背中に色んな人の色んなものを背負いすぎるから、身長が伸びないんですよ」

    「…おいてめぇ…躾直されたいか」ゴゴゴ…

    「……冗談ですってば、兵長」フフ
    「……でも、兵長はそんな所が強味で弱味でしたよ」

    「………」

    「…もう…背負うものは無いんです、少しでも無くなってくれて…私は嬉しいんです」

    「……そんなことで嬉しがるな…」

    「…だから、本当に先に死んでしまって申し訳無いんです、ごめんなさい…」

    「……もうその話はやめよう」

    「………へいちょぉ…」

    「…こうして、もう一回お前を抱き締めることが出来た」
    「…それじゃダメか」

    「………いえ、幸せすぎます…」

    「そうか…俺もだ…」
  77. 77 : : 2014/09/22(月) 17:39:47
    2りともお幸せにね
  78. 78 : : 2014/09/23(火) 14:42:21
    いい話だねー
  79. 79 : : 2014/11/12(水) 00:24:08
    うっうぇぇぇーー
    感動的です
    これからも
    あの2り幸せでいてほしい
    です!!
  80. 80 : : 2014/11/14(金) 21:43:12
    リヴァペト大好きです!
  81. 81 : : 2014/11/29(土) 02:41:14
    >>77>>78>>79>>80
    皆さんこのような駄作にコメントありがとうございますm(_ _)mとても嬉しいです、、

    大学も決まったので
    テスト週間終わったら作品にキリをつけたいと思います。応援ありがとうございましたm(_ _)m
  82. 82 : : 2015/04/05(日) 18:42:25
    感動しました!(/_;)

    いいお話ですね!原作でペトラが死んだとき本当にペトラには生きてて欲しかったとひとりで泣いていました!
    でもまたこうして二人が幸せになっているシーンをみるとジーンとしてきますし、快いです!
    やっぱり、リヴァペトは最高ですね(*^_^*)
  83. 83 : : 2015/04/13(月) 18:58:09
    泣けるー
  84. 84 : : 2015/08/02(日) 22:42:42
    いいお話でした。また期待してます。
    リヴァペト大好き!
  85. 85 : : 2015/10/01(木) 10:10:10
    なにこれ。
    アンハッピーエンドなの?
    ハッピーエンドなの?
    どちらにしろすごい幸せ。
  86. 86 : : 2017/08/22(火) 01:55:32

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december

あるふぉん

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