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  1. 1 : : 2014/02/26(水) 22:43:10
    エレン「・・・ん」

    エレンは周りのざわめきで目覚めた。辺りには黒い装束をつけた人々がいた。

    そこでふとエレンは考えた。

    エレン(あれ?体が縛られてる。あれ?オレはエレン・・・あとは何もわからない・・・)

    エレンが目覚めたことに誰かが気づいた。黒い装束を身に付けた一人が叫んだ。

    黒装束「大変だ!巫女が目覚めた!」

    するとそのときだった。

    バリーンと窓が割られ人が三人入ってきた。

    黒装束「くそ!あいつらだ!巫女を死守しろ!」

    黒装束が訳のわからないことを言っている。だが状況を見る限りこの黒装束たちと今入ってきた三人は敵なのであろう。

    エレンは目を見張った。

    三人の人物は瞬く間に30はいたであろう黒装束たちを全員倒してしまった。

    一人がエレンに手をさしのべた。

    ???「エレン、逃げるぞ」

    エレンはなぜか知らないその人物の手を無意識の内にとっていた。
  2. 2 : : 2014/02/26(水) 23:42:39
    エレン(誰だろ?この人。でも、なんか懐かしい・・・)

    ???「行くぞ。捕まれよエレン」

    その人先程割った窓から飛び降りた。

    だがエレンここが地上15メートルの位置にあることを知らなかった。

    その人に捕まり、落ちた瞬間に気を失った。

    ???「おい!エレン!?」

    誰かの呼ぶ声も聞こえなかった。
  3. 3 : : 2014/02/27(木) 18:12:14
    ・・・これは夢?

    あそこにいるのはオレと誰だ?

    よくわからないけど懐かしい。会いたい。

    あっ!待って!おいていかないで!すぐにそこへ行くから!

    ???「エレン、エレン」

    エレンは誰かの自分を呼ぶ声で目が覚めた。

    エレンを呼んでいたのはあの手をさしのべた人物だった。

    その人物はエレンが目を開けるとほっとしたのかエレンを抱き締めた。

    ???「よかった・・・。無事で」

    エレン「・・・あのう、あなた誰ですか?」

    エレンがそう尋ねると相手は驚いたのかバッとエレンを見つめた。
  4. 4 : : 2014/02/27(木) 18:19:02
    ???「エレン?オレがわからないのか!?」

    エレンが頷くと相手はなんともいえない顔で名を名乗った。

    ???「リヴァイだ!エレン。頼む、思い出してくれ」

    リヴァイと言う言葉に頭が痛んだ。

    自分はこの言葉を知っている。でもわからない。

    エレンが困っているのを見たリヴァイはそっとエレンの手をとり、とある方向へ誘導した。

    リヴァイ「エルヴィン、ハンジ。エレンは記憶がないようだ」

    リヴァイから名を呼ばれた二人は驚き、こちらを見た。

    ハンジ「嘘でしょ・・・」

    エルヴィン「本当か、リヴァイ」

    リヴァイはすっとエレンを前に出した。

    エレン「えっと、はじめまして。エレンです」

    エレンの自己紹介に二人は泣きそうな顔になった。
  5. 5 : : 2014/02/27(木) 18:23:04
    期待です!!
  6. 6 : : 2014/02/27(木) 21:21:39
    ありがとうございます!
  7. 7 : : 2014/02/27(木) 21:33:28
    三人が話している間に、エレンは状況を整理した。

    ・この三人と自分はどうやら知り合いらしい

    ・さっきの黒装束とこの三人は敵らしい

    ・この三人はあの高さの建物に入ったり、飛び降りたりできる術をもっている

    エレンは一通り情報を整理し、自分がどうなるのかを考えた。

    エレン(この人たちは自分をどうする気だろう。なんでかな、今のオレにとっては全然知らない人なのに信じていい気がする・・・)

    リヴァイ「おい、エレン。・・・ついてこい」

    リヴァイという男にそう促され、エレンは素直についていった。

    しばらく歩いて着いたのはかなり大きな建物だった。

    エレンはそれを見た瞬間、頭がズキッと痛んだ。

    エレン(知ってる・・・この場所を)

    リヴァイ「ここはお前が住んでいた場所だ。ここでお前の話をしてやる」

    リヴァイという男に先導されつつ、エレンは建物内へと入った。
  8. 8 : : 2014/02/27(木) 23:47:42
    エレン女ですか?
  9. 9 : : 2014/02/28(金) 06:42:57
    >>8さん わかりにくくてすいません
         そうです
  10. 10 : : 2014/02/28(金) 07:23:13
    ありがとうございました
  11. 11 : : 2014/02/28(金) 17:45:55
    ここは何かの施設のようだった。至るところに翼のマークのついた服を着ている人たちがいる。

    自分とリヴァイにすれちがうたびに敬礼をするので恐らくリヴァイは偉い人なのだろう。

    着いた部屋ではすでに4人の人たちがいた。

    エレンを見るなり顔をさっと明るくして微笑んだ。

    その中にいた唯一の女性がエレンに抱きついた。
  12. 12 : : 2014/02/28(金) 19:49:03
    女性「ああ、よかった!エレン、生きていてくれたのね!!」

    エレンはこの女性も知っている気がした。でも、どうしても思い出せなかった。

    黙ったままのエレンを不思議に思ったのか女性は首をかしげた。

    それを見たリヴァイが現状を説明した。

    4人は驚き、女性は泣きそうな顔になった。

    エレン(ああ、まただ。またこの顔をさせてしまった)

    エレンはなぜか分からないが苦しかった。そして恨んだ。こんな顔をさせている自分を。失われた自分の記憶を。

    リヴァイ「・・・そういうことだ。お前ら、こいつ自身のことを教えてやれ」

    リヴァイはそう言って退出した。

    女性は目に溜まっていた涙を拭い、自己紹介をした。

    女性「じゃあ、はじめましてなんだね・・・。私はペトラよ。よろしくね」

    ペトラと名乗った女性に続き、あとの三人も自己紹介をした。

    三人はエルド、グンタ、オルオと言った。

    ペトラはぽつぽつと語った。

    ペトラ「あなたはエレン・イェーガーよ。そして『巫女』と呼ばれる存在だった。巫女というのはね、不思議な力を持つ女性のことよ。どの兵団も巫女を欲しがっていたわ。でもその女性も人間。無理矢理連れていくわけにはいかなかった。・・・でもある日、とある兵団が女性を誘拐してしまった。それをたまたま見つけて助けたのがさっきのリヴァイ兵長だったの。その女性はすごく感謝して自ら、この調査兵団の『巫女』をやると言ってくれた。最初は誰もが恐れ敬っていたけどだんだんと慣れて女性は兵団のマスコットのようになっていた。でもある日、買い物に行ったまま女性は帰ってこなかったの。全員で必死に探した。そして見つけた。けれど、女性は一切の記憶を失っていた・・・。これがあなたよ。エレン」
  13. 13 : : 2014/02/28(金) 19:55:32
    エレンの正体を知った俺の顔→(°△°)
  14. 14 : : 2014/02/28(金) 21:43:02
    期待です!!
  15. 15 : : 2014/03/01(土) 05:40:14
    エレンは自分の正体に唖然とした。

    ペトラは一気に言うと混乱するからと明日、続きを話してくれることになった。

    そのままエレンは風呂、寝室へとつれていかれベッドに入った。

    エレン(巫女か・・・。オレは何をどうすればいいんだろ)

    エレン「寝るか・・・」

    ー翌日ー

    リヴァイ「ペトラ、エレンはどうした?」

    ペトラ「後で来ますよ」

    ペトラは上司に微笑んだ。愛する人が心配なのだろう。
  16. 16 : : 2014/03/01(土) 07:50:46
    エレン「おはようございます」

    エレンがやって来てリヴァイはふっと表情を和らげた。

    ペトラたちもそれに気付き、微笑んだ。エレンが来るとリヴァイはいつも表情が和らぐ。ペトラたちはそれが素直に好きだった。

    エレン「何かお手伝いしましょうか?」

    エレンの申し出にいいわよ、と遠慮してペトラは席へ促した。
  17. 17 : : 2014/03/01(土) 19:39:56
    エレンの申し出を断ったのは、エレンが記憶のない間は無理をさせたくないのと・・・純粋にエレンは料理が下手だからである。

    ペトラ(以前食べたときに皆、食中毒になって壁外調査が中止になったもんね・・・)

    ペトラはエレンとの思い出を少し思いだし、瞳がうるんだ。

    そのタイミングでエレンが近づいて来たのでペトラはあわてて涙を拭った。

    エレン「ペトラさん。やっぱり自分も何かしますよ」

    ペトラ「うん、じゃあお皿を並べてくれる?」

    ペトラのお願いにエレンはぱぁっと顔を明るくした。

    どうやら何かをしたかったようである。
  18. 18 : : 2014/03/01(土) 19:49:19
    嬉々としてお皿を運ぶエレンを見て、ペトラは以前もこんなことがあったなと思い出のエレンと目の前のエレンを重ね合わせていた。

    エレン(・・・たぶん、夢で見ていることがオレの記憶なんだろうな。さっき、手伝いを申し出たときペトラさんの顔が少し歪んでたもんな。夢では料理を作って大事な日を中止させてたな・・・)

    エレンは昨日に引き続き、夢を見ていた。

    どこか懐かしい感じだったし、リヴァイやペトラたちが出てきたことからもしや?と思い、試してみたのだった。

    エレン(このまま、少しずつ記憶を取り戻せば何か役に立てるかな・・・)

    エレンがそんなことを考えているとは思わないリヴァイたちは、今日は話の代わりに訓練を見せると言ってきた。

    エレンももちろん頷き、訓練場所へと向かった。
  19. 19 : : 2014/03/01(土) 19:52:18
    このエレン強いの?
  20. 20 : : 2014/03/01(土) 19:57:49
    リヴァイ「お前はここで見ていろ」

    リヴァイはそういうとペトラたちと共に訓練へと向かった。

    皆で和気あいあいと訓練をしている様子にエレンはうらやましいなと思った。

    エレン(オレも同じことができたら、あそこに入れるのかな・・・)

    そう思った時だった。一瞬、目眩がした。だがほんの一瞬で、エレンは貧血かなと考えた。

    しばらく見ていると、誰かが「危ない!」と叫んだ。

    エレンが反射的に上を見ると、瓦礫が落ちてきていた。

    エレンはとっさに避けようとした。だが不幸なことにエレンはちょうど中心にいた。

    もうダメだ。誰もがそう思った時あり得ないことが起きた。
  21. 21 : : 2014/03/01(土) 20:00:03
    おお、何か面白そう!

    期待です!
  22. 22 : : 2014/03/01(土) 20:03:26
    重力操作?
  23. 23 : : 2014/03/01(土) 20:04:02
    >>19さん その答え(?)は次にあります^^





    エレンはその中心から人間と思えない速度で抜け出したのだ。

    リヴァイやペトラたちもさすがに驚いた。

    だがエレン自身も自身に驚いていた。

    エレン(オレ、今・・・)

    我に返ったエレンはあわてて周りにいた人々に怪我がないかと聞いて回った。

    幸い、あそこにはエレンしかいなかったので怪我人はでなかった。
  24. 24 : : 2014/03/01(土) 20:15:46
    リヴァイ(今のエレンの動きは・・・以前もあんなことはできなかったはず)

    リヴァイはエレンの動きを分析しようとした。

    リヴァイ(あいつはそんなに運動神経はよくなかったはずだ!となれば、巫女の力を使ったのか・・・)

    『巫女』の力。リヴァイはよくわからないが以前、エレンはほとんどなんでも望みが叶ってしまう恐ろしい力だと言っていた。

    望みが叶うとなれば誰もが喜んで使うだろう。だがエレンは恐ろしいと言った。

    何かに怯えるように・・・。

    リヴァイが考え事をしているとエレンが走ってきた。

    速度は普通の人間の速度だった。

    エレン「皆さん、オレどうしたんでしょうか・・・」

    エレンは怯えていた。自分の力をわかっていないがために。

    リヴァイはそっと以前エレンが言っていた言葉を思い出しながらエレンに尋ねた。

    リヴァイ「エレン、瓦礫が落ちてくる前、なにを考えた?」

    エレン「え?えっと皆さんの訓練に混ざりたいなって」

    リヴァイは納得した。エレンはリヴァイたちの訓練に混ざりたいと無意識に巫女の力を使ってしまったようだ。
  25. 25 : : 2014/03/01(土) 20:54:00
    >>21さん ありがとうございます!

    >>22さん それもよかったな・・・
  26. 26 : : 2014/03/01(土) 22:24:13
    リヴァイ(それでか・・・。なんとも運のいいやつだな)

    リヴァイの質問の意味がわからないエレンは質問の意味を尋ねた。

    リヴァイはペトラに説明を任せ、エルヴィンのところへと向かった。

    ペトラ「あ、いっちゃったぁ・・・。えっと、エレン。巫女の力を説明すればいいのかな?」

    エレン「はい。お願いします」

    ペトラはコクンと頷き、以前聞いたことを思い出しながら語った。

    ペトラ「私も力を持っているわけではないから、以前、エレンが言っていたことを話すね。巫女の力はほとんどなんでも願いが叶う力らしいわ。ただし、自然の理に反することはできない。例えば死人を生き返らせるとかね。さっきエレンは訓練に混ざりたいと思ったんでしょ?つまり運動神経がよくなりたいと願った。だからさっき人間と思えない動きができたんだと思う」
  27. 27 : : 2014/03/01(土) 22:34:13
    エレンは己の力に驚いた。そして純粋な疑問をペトラにむけた。

    エレン「じゃあ、この力で巨人を絶滅させることはできないのでしょうか?」

    ペトラは首を振った。

    ペトラ「私たちも以前同じことを言ったけどダメみたいだったわ」

    エレンは少しがっかりした。巨人を絶滅させればこの人たちの笑顔を引き出せるのではと思ったからだ。

    エレン(・・・今日の夢に賭けるか)

    一方、リヴァイ

    リヴァイ「エルヴィン?入るぞ」ガチャ

    エルヴィン「どうした?リヴァイ」

    この調査兵団の団長であるエルヴィン・スミスは珍しい来客に何かあったと察知した。

    リヴァイ「エレンの能力についてだ。先程、瓦礫が落ちてきたときエレンは人間と思えない速度でそれを回避した。以上だ」

    たったそれだけの言葉でもエルヴィンは納得し、エレンのところへ向かった。
  28. 28 : : 2014/03/01(土) 22:52:04
    エルヴィンとリヴァイがエレンのところへ着いたときなにやら背後から視線を感じた。だが急いでいたため気にしなかった。

    エレン「あ、リヴァイさん!とえーっと・・・」

    エルヴィン「エルヴィン・スミスだよ。エレン、よろしく」

    エルヴィンは自己紹介を済ませるとさっそく本題に入った。

    エルヴィン「さっき、君はありえない速度で瓦礫を回避したそうだが何か思い出したかい?」

    エレンは質問の意味を汲み取り、ふるふると首を振った。

    エルヴィン「そうか・・・。何か思い出したら教えてくれ」

    笑って言うエルヴィンにはい!と返事をしてその日は終わった。

    エレンは毎晩夢もとい記憶を見るようになった。それを毎日報告するのが日課となったある晩のことだった。

    エレンがいつも通り、ベッドに入ろうとすると背後から口をおさえられた。

    ???「静かにして!」

    エレンはどこか懐かしい声に大人しく従った。

    エレンはチラッと相手を見て声を震わせた。

    エレン「あ、アルミン・・・」

    アルミンはにこっと笑った。

    アルミン「久しぶり、エレン」

    エレン「な、んで?アルミンはあのときし、死んだのに!」

    そう、このアルミンという少年は夢の中でエレンの親友として生きていたが死んでしまったのだ。
  29. 29 : : 2014/03/01(土) 23:01:03
    エレンの夢エレンの記憶。すなわち、アルミンが生きていることはおかしいのである。

    アルミン「ふふ。まだ全て思い出してないんだね。いいよ、思い出させてあげる。・・・少しお休み、エレン」

    エレンはあっと思うことなく眠りについた。

    そのときだった。

    リヴァイ「エレン?起きて・・!?」

    リヴァイは目に飛び込んだ光景に硬直した。

    エレンが金髪の美少年に抱えられていたからだ。

    アルミン「ああ、リヴァイさんですか?エレンを返してもらいますね」

    そう言い残してアルミンは窓から飛び降りた。

    リヴァイ「まて!!」

    リヴァイが叫ぶもアルミンはすでに遠くへ行っていた。

    リヴァイ「くそ!また、お前はいなくなるのか・・・?」

    リヴァイは考えた。あの少年はなんと言っていた?確か「返してもらう」といっていた。

    リヴァイ「あの黒装束たちか・・・?」

    リヴァイははしり、エルヴィンのもとに事情伝えに行った。
  30. 30 : : 2014/03/02(日) 06:45:27
    リヴァイ「おい、エルヴィン起きろ!エレンが拐われた」

    エルヴィン「なに!?」

    エルヴィンは突然の来客に驚きつつ、リヴァイに詳しい説明を求めた。

    リヴァイは簡潔にまとめて話した。

    エルヴィン「そうか、あいつらか・・・」

    リヴァイ「どうする?エルヴィン」

    エルヴィンはしばし考え、奇襲を仕掛けることを決めた。

    明日の朝、エルヴィンを筆頭にエレン奪還作戦が決行される。
  31. 31 : : 2014/03/02(日) 06:52:16
    エレン夢見ていた。懐かしい自分の記憶を。

    エレン「はっ!!」

    エレンは飛び起きた。そして自分を見て震え、思い出した。

    拐われたんじゃない。拐ってもらったのだ。

    エレン(なるほどな・・・)

    エレンは自分の記憶に苦笑しつつ周りを見た。

    最初と動揺に黒装束たちがいた。

    黒装束「思い出したか?エレン」

    エレン「はい。すいません」

    黒装束「ならいい」

    エレンはかわいらしい薄ピンクの衣装を着た。

    エレン「いいですよ。始めてください」
  32. 32 : : 2014/03/02(日) 08:18:48
    期待!
  33. 33 : : 2014/03/02(日) 08:30:38
    >>32さん ありがとうございます!
  34. 34 : : 2014/03/02(日) 09:12:09
    いつも楽しみにしてますよ~
  35. 35 : : 2014/03/02(日) 09:13:24
    期待だよ!
  36. 36 : : 2014/03/02(日) 18:00:50
    いつもありがとうございます!!
  37. 37 : : 2014/03/02(日) 18:05:49
    リヴァイたちは現在、敵の本部の屋根の上にいた。

    リヴァイ「行くぞ」

    リヴァイがそういうとペトラたちは頷き、突入した。

    甲高い警報が鳴り、黒装束たちが出てきた。

    リヴァイ「エレンを返せ」

    黒装束「させない!」

    黒装束の一人がリヴァイにとびかかってきた。

    リヴァイはそれをひらりとかわすと奥へと走ろうとした。

    だが黒装束はリヴァイの腕をつかみ、蹴り飛ばした。

    リヴァイ「チッ!」
  38. 38 : : 2014/03/02(日) 18:39:07
    黒装束のフードがとれ、美しい娘が現れた。

    リヴァイ「ほぅ、東洋人か。なぜこんなことをする?」

    少女「あなたに答える義理はない」
  39. 39 : : 2014/03/02(日) 18:53:51
    リヴァイはふっと笑い、少女はまたとびかかろうとした。そのとき

    ???「どいていて。ミカサ」

    少女ーミカサはおとなしく下がった。

    リヴァイは相手を見て舌打ちをした。

    リヴァイ「チッ。てめぇは・・・!まさか、アルミンか・・・?」

    アルミン「ふふ。リヴァイさん気づくの遅いですよ」

    アルミンはあの時と変わらない笑顔をリヴァイに向けた。

    リヴァイ「そっちはミカサか・・・。お前らなぜ生きている」

    そう、アルミンもミカサも以前エレンを守ろうとして死んだのだ。

    アルミン「エレンの力ですよ。・・・ねぇ、リヴァイさん。エレンに会いたいですか?」

    リヴァイ「ハッ!愚問だな。じゃなけりゃ誰がここまで来るか」

    アルミンはクスッと笑って呼んだ。エレン、と。

    エレン「なぁに?アルミン」

    エレンはのほほんとして現れた。

    そしてリヴァイたちを見つけるとこれまた柔らかく話しかけた。

    エレン「あ、リヴァイさんたち。どうしましたか?」

    リヴァイ「なにを言っているエレン。さっさと逃げるぞ」

    リヴァイはそうエレンに言った。だがエレンから発された言葉は予想外のものだった。

    エレン「嫌です」

    リヴァイ「は?」

    エレン「嫌と言ったんです。オレは自分の意思でここにいる。リヴァイさんたち、オレの機嫌がいいうちに帰ってください」

    リヴァイ「ふざけてんじゃねえ。引きずってでも連れて帰るぞ」

    エレンははぁっと溜め息をつき、手をリヴァイたちに向けた。

    エレン「帰って、リヴァイさん。・・・ごめんなさい」

    エレンの手が光った瞬間、リヴァイたちは調査兵団本部にいた。

    リヴァイ「巫女の力を使っただと・・・!?」

    リヴァイは驚いた。自分のためにエレンが巫女の力を使うなど考えられなかったからだ。
  40. 40 : : 2014/03/02(日) 19:13:16
    一方、エレン

    エレン「これでいいんだろ。アルミン」

    エレンは悲しそうな顔をしてアルミンに尋ねた。

    アルミン「うん・・・。いいよ。エレン。始めようか」

    エレンは頷いた。

    全ての原因はエレンの記憶にあった。

    ー記憶ー

    エレン「アルミン!ミカサ!あ・・・返してえええええええ!!」

    エレンは必死で叫んだ。親友と家族が食べられている様子は残酷に鮮やかにエレンに焼き付けた。

    リヴァイ「くそ!エレン、逃げるぞ」

    エレンはリヴァイに引きずられて本部へと戻った。

    巫女の力をもつエレンは壁外調査に参加するのが当然だった。

    でもそのせいでアルミンとミカサを失った。

    エレン(どうしてオレは何にもできないんだ!巫女の力なんて何の役にも立たないじゃないか!・・・アルミンとミカサを生き返らせたい・・・!)

    エレンはそのとき母親がくれた箱と父親がくれた鍵を思い出した。

    エレン(そういえば、どうしても叶えたい願いがあるときはこれを開けなさいって母さんいってたな)

    エレンは鍵を鍵穴に差し込み、開けた。あったのは一枚の紙だった。

    エレン(これは、自分を犠牲に自然の理に反することも叶えるための方法を記したもの!!)

    エレン(アルミンとミカサを!いや、それなら巨人を絶滅させたらどうだろうか・・・。オレの先祖が作ったあの化け物を)

    巨人はエレンの先祖、すなわち十代前の巫女が造り出したものだった。

    エレン(オレの力で呪いを破ろう!そのためにはアルミンとミカサを一時的に甦らせよう。・・・おいで。二人とも)

    エレンはアルミンとミカサを一時的に甦らせ、買い物に行くふりをして儀式を行おうとした。

    だが、予想外のことが起きた。リヴァイたちがエレンを早く見つけすぎたのと、エレンの記憶が失われたことだ。

    先程、全ての記憶を思い出したエレンはもう一度行うことを決意した。
  41. 41 : : 2014/03/02(日) 19:31:53
    エレン「なぁ、アルミン。もし生き返ったらさ、リヴァイさんたちにごめんなさいって伝えてくれよ」

    アルミン「・・・わかったよ」

    アルミンはすうっと息を吸うと儀式を行った。

    エレンの体がまばゆく光り、小さな赤い石になった。

    アルミン「行かなくちゃな・・・リヴァイさんのところに」

    アルミンはミカサとともに調査兵団本部へと向かった。

    リヴァイは突然現れた二人に警戒の色を示した。

    だがアルミンは動じることなくリヴァイに石をさしだした。

    アルミン「この石はエレンの石です。これを使えばどんな願いも叶います」

    リヴァイ「エレンの石・・・?まさか!?」

    アルミン「はい。それはエレンの命を犠牲にして作ったものです」

    リヴァイ「ふざけんな!エレンを殺したのか!!」

    アルミン「いえ。エレンの望んだことです。あなたたちのために何か出来ないかと。そして思い付いたのが巨人の絶滅。エレンの最後の願いなんです・・・。使ってください。僕らにももう時間はありませんから」

    そう。アルミンとミカサは一時的に甦ったためもう消えるのである。

    アルミン「お願いしますよ?リヴァイさん」

    ミカサ「お願い、します」

    アルミンとミカサが完全に消えるとリヴァイは呟いた。

    リヴァイ「お前はこのために自分を殺したのか?ふざけんなよ・・・。お前がいない世界で生きろというのか?でも、最後の願いか・・・。お前はどこまでも残酷なんだな」

    リヴァイは石を高々と掲げ一言言った。

    リヴァイ「巨人よ、この世から絶滅しろ」

    リヴァイの言葉は石へと流れ、石の光りは世界を包んだ。

    リヴァイ「・・・」

    リヴァイはそのまま姿を消した。リヴァイはそのあとどこを探しても見つからなかった。

    リヴァイはエレンは祈ったのだろうか。巨人のいない世界で、また会えることを。

    ー終わりー

    どうでしょうか??アドバイスをください(><)
  42. 42 : : 2014/03/08(土) 14:50:07
    切ないです…
    今度はリヴァエレの笑える作品きぼんぬです
  43. 43 : : 2017/03/29(水) 18:46:21
    私もリヴァエレで↑の人一緒で笑える系でお願い致します∠( °д°)/イェエエエガァアアア
  44. 44 : : 2018/12/24(月) 10:31:46
    この作品好きです!!!!(((o(*゚▽゚*)o)))
  45. 45 : : 2018/12/24(月) 10:32:33
    こーゆーエレンが巫女のSS好きですね〜
    (≧∀≦)

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